2024.11.01
近年、若者世帯や単身世帯からも人気の平屋。
フラットで家事効率の良い間取りが注目される中、実は耐震性にも優れているのをご存じでしょうか。
近年では、大規模な被害が想定される「南海トラフ地震」の影響から、家の耐震性の需要も高まっています。
そこで今回は地震に強い家の特徴や構造に着目し、平屋が地震に強いと言われる理由について解説します。
またグッドリビングの事例もご紹介しますので、家づくりの参考にしてください。
目次
地震大国の日本では、これまでに大規模な地震によって多くの被害がもたらされました。日本には建物を設計・建築する際の基準(建築基準法)があり、その中には、耐震性に関する基準(耐震基準)が設けられています。阪神淡路大震災など大きな地震のたびに見直しがされ、現在では耐震基準を満たないものは建築できません。
最近では「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」も発表されるなど、いっそう緊張感が高まった日本。
気象庁によると「南海トラフ地震」は、静岡県から宮崎県にかけての一部では震度7、関東地方から九州地方にかけての太平洋沿岸の広い地域に10mを超える大津波が想定されています。
では震度7クラスの地震が起きた場合、私たちの身近ではどのような被害がもたらすのでしょうか。耐震の必要性を考えるためにも、しっかりと確認しておきましょう。
まず非常に強い揺れにより、建物が倒壊する恐れがあります。
倒壊した建物の下敷きになり、家財の損失、また死傷者や怪我人が発生する可能性も。
また被災後は、避難所での長期滞在が余儀なくされることもあります。
建物の全壊・倒壊は免れても、周辺環境によって二次被害が起こる可能性があります。
火災は住んでいる場所に関係なく、どこでも起こりうるもの。
とくに注意したいのが、「通電火災」です。
これは地震の際、家具の転倒などで傷ついたコードに電気が通ると、火花で火事になってしまうことをいいます。
通電火災は電気が復旧したときに起きるため、地震から数日後に火災が発生する可能性があります。
また冬は暖房器具が点灯して出火するケースも。
キッチンや給湯器のガス管が破損し、火災につながる場合もあります。
沿岸部では津波が甚大な被害を与える可能性もあります。
津波の影響は短時間で広範囲に及ぶため、早急に高台へ避難しなければなりません。
また山間部では崖崩れによる被害が起こりえます。
崖崩れは傾斜が急な山の斜面や、豪雨や長雨で土壌が不安定な場合に発生しやすくなります。
突然発生し、一瞬で土砂に埋もれてしまうため、日ごろからリスクを意識し、万全な対策が必要です。
地盤沈下は、軟弱な地盤で起こりやすく、地震によって地面が安定性を失い、徐々に沈んでしまう現象です。
液状化現象は地盤が水を多く含んでいる場所で起こりやすく、地震により地盤が液体のようになる現象です。
いずれも地盤が不安定になることから、建物が傾き、倒壊するリスクを高めます。
復旧も非常に困難であるため、現在では事前の対策が義務付けられています。
そのため戸建てを建てる際には、地盤調査が必要であり、結果に応じて地盤改良工事も求められます。
大規模な震災後は、生活に欠かせない「水道、ガス、電気、通信」も絶たれます。
復旧には時間がかかり、救助や支援物資もすぐに届かないことが予想されます。
最低でも3日間は、備蓄品などでしのぐ生活が余儀なくされます。
【復旧までの目途】
電気 | 数日から1週間程度 |
ガス | 1ヶ月程度 |
水道 | 上水道1ヶ月・下水道3か月程度 |
道路の損傷や、避難時の混雑により、交通機関が機能しなくなります。
救助や支援活動の遅延につながり、2次災害の拡大にもつながる原因にもなります。
私たちの日常が一瞬で失われてしまう地震。新築で家を建てるなら、いつ起こるかわからない地震にしっかり備えておきたいもの。耐震性の高い建物とは、以下の3つの構造を備えたものが挙げられます。
耐震構造は、地震の横揺れ(地震力)に耐えるように設計した構造です。
柱、梁、壁、床などの建材を強化し、揺れに対する建物の変形や倒壊を防ぎます。
比較的コストが低く、最も一般的な構造です。
ただし、揺れの影響を構造自体に直接受けるため、建物が倒壊しなかったとしても、構造部分にひびが入るなど劣化する可能性があります。
余震などでダメージが蓄積されると、大きな被害をもたらしかねません。
また強い揺れにより、室内の家具や家電が転倒するリスクもあります。
制震構造は、地震によって発生するエネルギーを吸収し、揺れを軽減する構造です。
「制震ダンパー」などの振動吸収装置を設置し、揺れを抑えます。
台風など風による揺れも吸収するので、戸建てだけでなく、高層マンションなどにも使用されています。
ただし、耐震構造よりもコストがかかる場合があります。
免震構造は、建物と地盤の間に免震装置を設置して、揺れを建物に伝えないようにする構造です。
地震が発生すると免震装置が水平に動き、建物自体を反対方向に揺らします。
こうすることで地震エネルギーを逃がし、建物は地震の衝撃をほとんど受けずにすみます。
揺れを最小限にするため、家具の転倒や、建物内部の損傷も防げます。
デメリットとしては、最も費用が高く、軟弱な地盤では効果が発揮できないこと、また専門的な設計や定期的なメンテナンスが必要なことがあげられます。
家の耐震性を見極める基準として「耐震等級」があります。
耐震等級は、建物が地震に対してどの程度耐えられるかを示す指標のことです。
耐震等級は3段階に分かれており、等級が高いほど耐震性能が優れています。
耐震等級1 | ・建築基準法で定められた最低限の耐震性能を満たしている建物 ・数十年に一度発生する中規模地震(震度5程度)に対して損傷を受けない ・数百年に一度発生する大規模地震(震度6強~7程度)に対して、倒壊・崩壊しない |
耐震等級2 | ・耐震等級1の1.25倍の耐震性能を持つ建物 ・中規模地震や大規模地震に対して、より高い耐久性を持つ ・長期優良住宅や、学校や病院など避難所として使用される可能性のある建物にも適用される基準 |
耐震等級3 | ・耐震等級1の1.5倍の耐震性能を持つ建物 ・大規模地震でも損傷を最小限に抑え、建物の機能を維持できる耐久性を持つ ・警察署や消防署、重要な防災施設など、地震発生時にも継続して機能が求められる建物に適用される基準 |
▼耐震等級については、こちらの記事もチェック
耐震等級が「意味ない」って言われるのはなぜ?取得する後悔やメリットを解説
地震に備えるなら、耐震等級の高い建物や、構造に手を加えることもひとつですが、「壊れにくい家の形状」も選択肢としてあげられます。住みやすさで注目されている「平屋」は、「揺れに強く壊れにくい」という特徴があります。その理由について解説します。
建物が高いと、構造全体に強い負荷がかかるため、地震による揺れも大きくなります。
しかし平屋は2階がないため、建物の重心が低くなり、地震による揺れの影響を受けにくくなります。
地震による揺れは、家の質量に比例して大きくなります。
つまり、2階建てやそれ以上の建物は、質量も大きいため、揺れによるダメージを受けやすいといえます。
しかし平屋は、2階建てやそれ以上の建物に比べて使用する部材が少なく軽いため、建物にかかる負担が少なくすみます。
平屋の多くは、柱や梁、壁などの構造がシンプルであり安定しています。
正方形や長方形のシンプルな形で建てられた家は、揺れで生じるエネルギーが一か所に集中せず分散されるため、地震に強いといわれています。
またシンプルな形状は、耐震・耐力壁をバランス良く配置できるため、強度を保ちやすくなります。
ただし、中庭を設けたL型やコの字型といった複雑な間取りは、エネルギーが分散されにくいため注意しましょう。
グッドリビングの「平屋生活」は、平屋に特化したプランです。フラットな生活動線や、家族・自然を感じる間取りは、平屋ならではの魅力。人気の高まりから数多い事例の中でも、4つご紹介します!
構造 | 面積 | 間取り |
在来工法 | 62.1㎡(18.78坪) | 3LDK |
▼この家の施工事例はこちら
ホワイトにまとめたベースカラーに、インテリアでブラックやグレーを取り入れた室内は、モダンで洗練された印象を与えます。
天井の照明はダウンライトを使用し、ダイニングテーブル上のおしゃれなペンダントライトは空間のアクセントに。
ナチュラルな木目の床は室内の光を反射させ、より明るく清潔感のある空間を演出しています。
キッチンは天井を下げて空間にメリハリをつくり、スタイリッシュなデザインに。
高低差による対比効果により、リビング側がより開放的で広々とした印象を与えます。
またリビングがホワイトの天井に対し、キッチンをあえてグレーにすることで、雰囲気を変えている点もポイント。
明るく開放的なリビングとは対照的に、キッチンは落ち着いた雰囲気になっています。
▼「下がり天井」が気になった方は、こちらの記事もチェック!
【静岡県・家づくりのプロが教える】キッチンの下がり天井をおしゃれにみせるコツとは?メリットや注意点も解説!
構造 | 面積 | 間取り |
在来工法 | 77.01㎡ | 3LDK |
▼この家の施工事例はこちら
ブルーグレーの壁がアクセントのリビングは、明るくさわやかな色合いでコーディネート。
床やインテリアのナチュラルな素材感は、素朴で温かみのある印象に。
ゆったりとしたリゾート感を感じさせる空間は、とても居心地が良さそうですね。
外の光をたくさん取り込む大きな窓は、「高性能樹脂窓APW 330」を使用。
高性能樹脂窓APW 330は樹脂と複層ガラスにより国内最高基の断熱性を実現した窓で、高い省エネ効果を得られます。
一年を通して快適な暮らしが実現できます。
構造 | 面積 | 間取り |
ー | ー | 3LDK |
▼この家の施工事例はこちら
壁に施されたヘリボーン柄や、ナチュラルカラーで統一された床やインテリアは、温かみのある空間に。
まるでカフェにいるようなおしゃれな空間は、ほっとくつろげる雰囲気を演出しています。
リビングの大きな窓はウッドデッキとつながっており、自然を感じながら過ごせます。
キッチンは部屋の雰囲気に合わせて、木目調のキッチンを採用。
ナチュラルで可愛らしい印象のキッチンは、奥様やお子様にもお気に入りの場所となりそうです!
背面収納もあって使い勝手の良さも魅力のひとつ。
またコンパクトながらも全居室には収納付き、主寝室にはウォークインクローゼットも付いています。
構造 | 面積 | 間取り |
ー | ー | 3LDK |
▼この家の施工事例はこちら
屋根の形状に合わせて傾斜を作る勾配天井は、2階への影響がない平屋ならでは。
縦方向に空間が広がるため高所に窓を設置でき、自然光が効率よく入ってきます。
明るく開放的な空間は、家族がリラックスしてコミュニケーションを取る光景が思い描かれます。
▼「勾配天井」が気になった方は、こちらの記事もチェック!
勾配天井は暗い?メリット・デメリットや照明を失敗しないコツを静岡県の工務店が解説!
今回の記事では、地震に強い家の特徴や構造に着目し、その中でも平屋が地震に強いと言われる理由について解説しました。
1階のみ平屋は重心が低く構造もシンプルで軽いため、地震の影響を受けにくいというメリットがあります。
地震はいつまた起こるかわかりません。
もし南海トラフ地震のような大規模地震が起きた場合は、住む場所や家財だけでなく、大切な命が危険にさらされる可能性もあります。
「長く安心して暮らせる住まい」を希望されるなら、地震への備えもしっかり考慮しておきましょう。
グッドリビングの家は、一度の地震で倒壊を防ぐための「耐震性」だけでなく、揺れによる衝撃を抑える「制震性」も重視しています。
基礎部分は荷重を分散できるベタ基礎工法を採用。
家の構造には、住友ゴム独自の制震技術である「MIRAIE(ミライエ)」を採用し、なんと震度7相当の揺れ幅を最大95%低減※します。
※2017年1月京都大学防災研究所でのMIRAIE軸組を使用した実大実験の結果であり、震度7相当の加振2回目の地震波に対する層間変形(揺れ幅)の比較による
さらに高品質でありながらも企業努力により、大幅なコストダウンを叶えたプランになっています。
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