2024.05.03
家づくりの中で、意外と見落としがちなのがエアコンの設置場所です。
いまや一部屋に1台あるのが当たり前ですが、じつは取り付ける位置によっては冷暖房効率に大きな影響があるのです。
とくにリビングは、ほかの居室に比べて広い空間。
リビングの形も多様なため、エアコンの設置場所には頭を悩ませる方もいるかもしれません。
またエアコンは室内だけでなく、室外にも影響をもたらす場合もあります。
たとえば設置場所によっては、室外機や配管が目立ってしまい、外観デザインの邪魔になってしまうことも。
そこで今回の記事では、エアコンの設置場所で多い失敗例や、おすすめの設置場所について解説します。
リビングのエアコンをおしゃれに見せる方法もお伝えしますので、ぜひエアコン計画の参考にしてくださいね。
目次
リビングのエアコンを設置する場所を間違うと、冷暖房効率が悪くなるだけでなく、健康にも影響がでてきます。
そこで、ここでは設置場所の失敗例をご紹介します。
新築の家に住み始めてから後悔しないよう、しっかりとおさえておきましょう。
エアコンの風は前方に噴き出しますが、横方向にはあまり広がりません。
そのため、もしリビングの長辺の壁にエアコンを設置した場合、部屋の隅まで風が行き届かず、部屋全体を適温にするのに時間がかかってしまいます。
またエアコンの下に家具など障害物がある場合も、風の流れを妨げてしまうため、空気の循環は滞ってしまいます。
エアコンの効きを良くするためには、風の流れを意識してプランニングすることが大切です。
エアコンがあると室内を適温にし快適に過ごせますが、エアコンから噴き出す風が直接体に当たり続けると、以下のような不調を招いてしまいます。
こういった不調を防ぐには、エアコンの下にソファーを置かないようにするなど、風向きに配慮する必要があります。
エアコンを高所に設置してしまい、掃除に手間がかかってしまう、ということもあります。
とくに、リビングに吹き抜けがある場合、エアコンの位置には注意が必要です。
打ち合わせではとくに気に留めなかったエアコンの位置が、住んでみたら掃除するのに不便だった、ということもよくあります。
またインテリア性を高めるため、目隠しルーバーなどを採用した場合も注意が必要です。
これは目隠しルーバーを利用して、エアコンを目立たせないようにするものですが、ルーバーを取り外すのにおもわぬ時間をとってしまうことも。
エアコンを計画する際には、その後の掃除や、修理のしやすさも視野に入れておくと良いでしょう。
エアコンのスぺースが取れず、設置できない場合もあります。
たとえば、窓の上に取り付ける予定だったのにカーテンレールと干渉してしまうケースや、クローゼットやドアを開けたときに扉がエアコンにぶつかってしまうケースなどがあります。
またエアコンの配管が、耐震強度を支える重要な躯体と干渉し、設置できないということも。
このような事態を避けるためには、エアコンがほかのスペースに影響しないかどうか、よく検討しておく必要があります。
エアコンの性能を十分に発揮するためには、室外機の設置場所も重要です。
たとえば直射日光が当たる場所は、冷暖房効率を下げる原因となります。
雨風が直接あたる場所ですと劣化しやすくなり、正常に稼働せず故障してしまう恐れも。
また、室外機の位置によっては外観にも影響が出てきます。
建物の正面側に室外機を設置してしまうと、室外機だけでなくエアコンの配管も丸見えになり、見栄えが悪くなってしまいます。
エアコンを計画する際は室内側だけでなく、室外への影響とのバランスも考慮しながら検討するようにしましょう。
リビングのエアコンは躯体や扉などに配慮し、冷暖房効率を高める設置場所を理解したうえで、取付けを行う必要があります。
では具体的にどの場所に設置するのが良いのでしょうか。
そこでここでは、リビングのエアコンの「適した設置場所」について解説します。
エアコンの取り付け位置や高さは、以下のような条件で細かく決められています。
エアコンは周囲から空気を吸い込むため、設置するスペースに余裕を持たせなければなりません。
またエアコンは消費電力が大きいため、延長コードの使用は禁止されています。
エアコンを設置する際は、コンセントの近くにするようにしましょう。
そして注意したいのが、火災報知機との位置です。
エアコンが近くにあると、エアコンの風により煙を正常に感知できなくなります。
火災報知器が同じ空間内にある場合は、1.5m以上離すようにしましょう。
先述しましたが、エアコンの風は前方に噴き出し、横方向にはあまり広がりにくい特徴があります。
冷暖房効率を上げるなら、長方形であればリビングの短辺にあたる壁、正方形なら壁の中央に設置すると良いでしょう。
また上手に運転効率を上げるには、窓付近に設置するのもおすすめ。
なぜなら窓から伝わる熱気や冷気を取り込みやすく、短時間で部屋の温度を適温に調整できるからです。
効率が上がれば、光熱費をおさえることにもつながります。
エアコンを計画するには、室外機の位置も考慮しなければなりません。
効率を良くするために、以下のような場所に設置するようにしましょう。
また、室内機と室外機をつなぐ配管が短くなるよう、両者を近くに設置するようにすると、外気の影響が少なくすみ、運転効率が良くなります。
エアコンの性能を維持するためには、定期的な掃除・メンテナンスが必要です。
通常の位置(2.4m前後)であれば、エアコンの清掃や修理なども行いやすくなります。
また意匠性を意識してエアコンを隠す造作を施す場合も、容易にエアコンの点検が行えるよう、配慮しておくと良いでしょう。
吹き抜けの場合、空間が縦方向に広いため、エアコンの位置を迷われる方も多いかもしれません。
吹き抜けには通常の住宅と同じ、1階の高さに設置する場合が多いです。
1階の空調が効きやすくなるだけでなく、エアコンの清掃や修理なども行いやすいメリットがあります。
また、より全体的にエアコンの冷暖房が届くように、1階と2階の中間層に設置する場合もあります。
どちらにしても、あたたかい空気は上へ、つめたい空気は下へ移動しやすいため、温度のムラは生じやすくなります。
吹き抜けの天井にシーリングファンを設置したり、1階の床暖房と併用したりするなど、エアコン以外の設備を組み合わせるようにすると良いでしょう。
生活感を感じさせない空間は、洗練された印象を与えますよね。
「もし家をたてるなら、センスの良い素敵な家にしたい」と、願う方も多いのではないでしょうか。
しかしエアコンを気にせずに家を建てたとしたら、「住んでみたらエアコンの存在が目立ってしまった」と後悔してしまうかもしれません。
そこで、ここではエアコンを目立たせず、おしゃれな空間をつくるポイントを5つご紹介します。
ぜひ、家づくりのヒントとして参考にしてくださいね。
エアコンの存在感をなくす方法として、まず挙げられるのは、背景と同系色のエアコンを選ぶということ。
壁の色に合わせて目立ちにくい色を選ぶことで、悪目立ちするのを防ぐことができます。
それとは逆に、あえてエアコンを目立たせることによって、インテリア性を高める方法もあります。
たとえばエアコンを設置する壁やカーテン、照明器具、そばに置く家具などに合わせて、エアコンのカラーを選択するという方法も。
エアコンのカラーバリエーションは少ないですが、メーカーによっては、エアコンのパネルカラーと本体を自由に組み合わせることが可能です。
色に限らず、スタイリッシュなデザインのものを選択して、エアコンを洗練されたインテリアの一つとして取り入れても良いでしょう。
天井の埋め込み型エアコンは凹凸が少ないため、スタイリッシュな印象になります。
壁にエアコンをつけたくない方や、壁へ設置するのに最適な場所がない場合におすすめです。
また壁付けエアコンの風は1方向のみですが、埋め込み型は2方向以上に気流を出せるため、取り付け位置の制約が少ないのも特徴です。
ただし壁付けタイプよりも金額が高めであることや、修理費用も天井裏から確認する必要があるため、高めに設定されている場合が多いです。
照明器具への配慮も必要になるので、埋め込み型を採用する際には照明とセットで計画するようにしましょう。
エアコンを造作した壁や、目隠しで目立たなくさせる方法もあります。
例えば壁付けエアコンの前に、天井から垂れ下がる壁をつくれば、正面からエアコンは見えず、存在感を消すことが可能です。
またエアコンの奥行きに合わせて壁にへこみをつくり、そのへこみにエアコンを設置すれば、壁と一体化され、存在感を和らげることもできます。
ほかにも目隠しパネルやルーバーを造作して、エアコンを隠すこともできます。
造作パネルやルーバーはインテリアの雰囲気に合わせて作られるので、インテリア性を高めつつ、エアコンを隠すことが可能です。
ただし造作する際には、掃除や修理のことを考慮しながら、デザインを考えるようにしましょう。
室外機の位置によっては、外観の見栄えが悪くなってしまいます。
そこで、室外機にカバーをつけるのがおすすめです。
カバーを取り付けると見栄えだけでなく、直射日光を避けられるので省エネ効果や、枯れ葉や虫の混入を防げるのに役立ちます。
隠蔽配管とは、通常外部に出てくるエアコンの配管を、天井裏や壁内に通す方法です。
壁の中で自由に配管を通すことができるため、外壁に面していない場所であってもエアコンを設置できます。
ただし工事費用がかかることや、エアコンの取り付けや交換、修理などには特殊な技術が必要に。
設置する際には、隠蔽配管でも工事が行える業者か確認する必要があります。
また配管が長くなれば、冷暖房効率も下がります。効率を重視するなら、できるだけ室外機とエアコンの距離を近くに設置するようにしましょう。
また、配管が見えないので、壁内でのトラブルに気づかないことも。
対策として、配管ルートに点検口を設けておくのがおすすめです。
リビングは家族が多くの時間を過ごす場所。
リビングを快適な空間にするには、エアコンの配置は大きなポイントとなります。
エアコンを計画する際には、冷暖房・運転効率が良い位置を考慮に入れ、風が直接当たらないよう家具を配置するようにしましょう。
また、エアコンを目立たせたくない、など細かな要望に応じて造作の壁や目隠しをつくれるのは、注文住宅ならでは。
隠蔽配管についても、高度な施工技術が必要です。
もし検討される場合は、信頼のおける業者に依頼するようにしましょう。
グッドリビングは高品質でありながら、ローコストで家を建てられるのが当社の特徴です。
グッドリビングが行ってきた施工実績は、15,000棟以上。
静岡県・愛知県・神奈川県・岐阜県で40年以上、家づくりを行ってきました。
その実績を活かして経験豊富なスタッフが、土地選びからローンのシミュレーションまで、家づくりのお手伝いをいたします。
気になる方は、ぜひお気軽に資料請求・お問い合わせください。
お住まいのエリアにモデルハウスがありましたら、イベントも開催しております。
グッドリビングの家を体感していただけますので、ご興味ある方はご来場ください!