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2020.11.10

SDGs (持続可能な開発目標) - vol.10

 

SDGs|目標12 つくる責任つかう責任|食糧が余っているのに飢餓!?

この目標12は、「持続可能な生産消費形態を確保する」のテーマのもと、11個のターゲットから構成されています。

 

なぜ、目標12が必要なのか?

それは、遠い未来の話ではなく、今から30年足らずで地球の人口は現在の74億人から30%以上増加した96億人にも達するとみられており、地球と同じ惑星をほぼ3つしなければ今と同じライフサイクルを送ることは困難であると言われているからです。

現代は、生産性が高まったことによりものにあふれている国が多くあります。
そんな生産性も永続的に続くとは限りません。ものを消費するということはそれを作り出す資源を消費しなくてはいけないのです。このままものを作り続ければ資源はいつか枯渇してしまう可能性が高まります。目標12はこのような状態を防ぐため生産者と消費者に対する課題になります。

衣料、食料、エネルギー、色々な分野での「つくる責任 つかう責任」の解決が必要ですが、今回は私たちにより身近な食料の「つくる責任 つかう責任」について考えてみます。

 

目標12 ターゲット12.3
2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減少させる。

 

食品ロスとは、食べれるのに捨てられてしまっている食品のことです。現在日本国内では年間646万トンもの食品ロスがあり、その量は国連世界食糧計画(WFP)が1年で世界中にしている食品援助量の2倍にもなります。

世界で食品ロスが問題視されているのは、その量もそうですが、他にも影響があるため対応が求められています。

食品ロスが問題となる理由の1つに、廃棄するための多大なコストが挙がります。日本では年間646万トンもの食品が廃棄されるとなると、それを廃棄する施設や適切な廃棄方法を用いらなければ、環境や景観などにも影響を与えてしまいます。

日本においては食料自給率が低いことにより、輸入に頼ることになりますが、多くの食料を廃棄することは経済的な無駄を生むことにもなります。さらに日本は食料が豊富にあるにも関わらず、7人に1人の子どもが貧困で食料に困っており、多くの食品ロスを発生させていることは社会的な観点でも問題です。

食品ロスは生産から流通、消費に至る過程で、ある程度出てしまうのは仕方ないことかもしれません。しかし、日本では、発生している食品ロスの半数近くが家庭から出ています。この食品ロスがもし発生しなければ、食料を得られない人の手に行き渡るかもしれません。あるいは二酸化炭素などの温室効果ガスを減らし、環境の負担を減らせる可能性もあります。

また、食品は多くの人の手によって、その土地の水や栄養をもらって育ちます。つまり人々の労力やその土地の資源を得て、私たちは生かしてもらっています。それを消費せずに廃棄するということは、食品ロスの総量以上の多くのものを廃棄することになります。そうしないためにも、私たちは日頃の生活から、食品ロスを減らす取り組みをしていくべきでしょう。

 

食品ロスを無くすためにできること①

賞味期限と消費期限の違いを理解する

「賞味」期限とは? 食品劣化の遅い、スナック菓子、カップ麺、缶詰、レトルト食品などに用いられます。美味しく食べることができる期限のことであり、食べられないわけではありません。

「消費」期限とは? 食品劣化の早い、弁当、サンドイッチ、生めん、総菜、ケーキ等に用いられています。食べない方がいい期限のことです。

この違いを知らず、食べられるのに捨てられてしまうことが多いです。

 

食品ロスを無くすためにできること②

食品を買い過ぎず、買った食品は使い切る、食べきる

期限を元に必要以上に買わない。食べられる部分は捨てることなく調理する。食べ残さない。

家庭生活でも、こういったことをほんの少し注意することで食品ロスを減らすことができます。できることから1つずつ取り組み、食品ロスを減らせるよう一人ひとりが取り組んでいくことが重要です。

 

SDGs目標12「つくる責任、つかう責任」は私たちの家庭から今すぐに実行することができます。
世界の目標達成を私たちの暮らしから実現していきましょう。

次回は、SDGs目標12「つくる責任、つかう責任」で重要な廃棄物処理についてご紹介いたします。

 

参考:SDGsジャーナル

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