COLUMN コラム
南海トラフ地震は神奈川県の暮らしにどう影響する?発生時の想定被害と、先に備えておきたい対策
「南海トラフ巨大地震が発生したら、神奈川県の暮らしはどうなってしまうのか」
ニュースや想定被害を見るたびに、「本当に生活を立て直せるの?」と不安を感じている人も多いのではないでしょうか。
特に神奈川県は人口が多く、都市部と沿岸部を併せ持つ地域です。地域によっては震度6クラスの揺れにより、建物への被害や津波の発生・長時間の停電などが同時に起こる可能性があります。
この記事では、南海トラフ地震について神奈川県で想定されている被害の内容を整理しながら、暮らしの中で備えておきたい対策を分かりやすく解説します。また、これから神奈川県で家づくりを始める人に向けて、地震リスクを踏まえた安全な土地選びの考え方や、耐震性の特徴についても紹介しています。
万が一のときに慌てないために、今知っておきたいポイントを押さえておきましょう。
南海トラフ地震とは?概要と発生が懸念される理由

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南海トラフ地震は、日本列島の太平洋側に大きな影響を及ぼす可能性がある巨大地震です。ここでは、南海トラフ地震の概要や仕組み、発生が懸念される理由について解説します。
南海トラフ地震の仕組みと特徴
南海トラフとは広い震源域を持ち、駿河湾から四国沖、九州沖にかけて延びるプレート境界を指します。この場所では、フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に沈み込んでおり、ひずみが長期間たまりやすい特徴があります。
ひずみが限界に達すると、プレートが一気にずれ動き、マグニチュード8クラス以上の強い地震が発生すると考えられています。過去にも南海トラフ沿いでは繰り返し大地震が起きており、広い地域に強い揺れや津波をもたらしてきました。
発生確率が高いとされる理由
南海トラフ地震の発生確率が高いとされるのは、過去に同規模の地震が繰り返し起きてきたことに加え、現在もプレート境界でひずみが蓄積しているためです。国や県が調査・公表している調査報告書では、南海トラフ地震が今後30年以内に発生する確率は「80%程度」とされています。

今後30年以内の海溝型地震発生確率: Ⅲランク(高い):26%以上、Ⅱランク(やや高い):3%~26%未満、Ⅰランク:3%未満(地震調査研究推進本部の「南海トラフで発生する地震」を参考)
ただし「想定」とは、最悪のケースを含めて備えるための考え方です。起きた場合に被害を最小限に抑えるため、防災対策を進める必要があるという前提で示されています。
神奈川県で想定されている被害とは

南海トラフ地震が発生した場合、神奈川県でも揺れや津波による被害が想定されています。「自分の住んでいる地域は安全なのか」「どの程度の影響が出るのか」を知ることは、今後の備えを考える上で欠かせません。ここでは、神奈川県の被害想定について具体的に見ていきましょう。
想定される地震規模と揺れの強さ
神奈川県内では、地域によって震度6クラスの強い揺れが予想されます。特に横浜・川崎・湘南・鎌倉の沿岸部や地盤条件によっては、揺れが大きくなりやすい場所もあります。
最大クラスの地震では、建物被害や家具の転倒など、日常生活に大きな影響が出る可能性があるとされています。耐震性の低い住宅では、被害が拡大する恐れも否定できません。
津波の影響が考えられるエリア

横浜・川崎を中心としたハザードマップ東京湾沿岸では3~5メートル以上の津波が想定されている(ハザードマップポータルサイトより抜粋)
南海トラフ地震では、津波の発生も大きな懸念点です。神奈川県では沿岸部の一部地域が南海トラフ地震防災対策推進地域や津波避難対策特別強化地域に指定され、特に相模湾沿岸や東京湾沿岸を中心に、津波の影響が予測されています。
東京湾沿岸部や湘南地域、三浦半島の沿岸部に住んでいる場合は、緊急時の避難場所や避難経路を事前に確認しておくことが重要です。
建物・ライフラインへの影響
地震による揺れや津波は、住宅だけでなくライフラインにも影響を及ぼします。例えば、建物の全壊や一部損壊に加え、停電や携帯電話やインターネットの通信障害、断水、ガスの供給停止が発生する可能性があります。
また、交通機関の運行停止や道路の寸断により、通勤や通学が難しくなるケースもあるでしょう。特に県内では、以下のような主要な鉄道路線や道路で運休・通行止めが起こると予想されます。
【神奈川県の鉄道路線への被害】
- JR横須賀線・湘南新宿ライン
- 小田急小田原線・江ノ島線
- 京王相模原線
- 京急本線・京急久里浜線
- 東急東横線・田園都市線
【神奈川県の道路被害】
- 国道1号・16号(東京湾沿岸)・134号(湘南沿岸)
- 首都高速道路・横浜横須賀道路
被害の規模が大きければこれらの復旧には時間がかかることもあり、数日から数週間は普段通りの生活ができない状況も考えられます。
南海トラフ地震に備えるための対策

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被害想定を知るだけでなく、「具体的に何をすればよいのか」を考えることが、防災では欠かせません。南海トラフ地震は発生の可能性が指摘されているからこそ、日頃からの備えが重要になります。
発生時に取るべき行動マニュアル
揺れている最中は、まず身の安全を最優先にします。机の下に入る、頭を守るなど、落下物から身を守る行動が基本です。
揺れが収まった後は、火の元を確認し、無理に外へ出ず状況を見極めます。また、自治体から発表される避難情報の「警戒レベル」を確認し、落ち着いて次の行動に備えましょう。

内閣府公式ホームページ(防災情報)「新たな避難情報に関するポスター・チラシ」より抜粋
警戒レベル1・2ではすぐの避難は不要ですが、ハザードマップで避難先や避難経路を確認しておくと安心です。非常用持ち出し袋は、すぐ持ち出せる位置へ移動しておいてください。
警戒レベル3は、高齢者や障害のある方が避難を開始します。ただし、小さな子どもがいる家庭や妊娠中の方も避難を検討すべき段階です。
警戒レベル4では対象地域の全員が避難対象です。指定避難所または安全な場所へ速やかに移動する必要があります。避難する際には、漏電や火災などの二次被害を防ぐためにブレーカーを落としておきましょう。
事前に備えておきたい準備リスト
家庭内では、家具の固定や転倒防止対策を進めておくと安心です。加えて、水や食料、簡易トイレなどの備蓄も欠かせません。
子どもやペットがいる家庭では、避難時に必要な持ち物や預け先についても考えておくと、いざという時に落ち着いて行動しやすくなります。

地震発生後、神奈川県の暮らしはどう立て直される?復旧体制と地域の連携

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大きな地震が起きた後、「どれくらいで生活が元に戻るのか」は多くの人が気になる点でしょう。ここでは、神奈川県における復旧までの考え方と地域の役割について紹介します。
神奈川県のライフラインとインフラの復旧体制
電気は比較的早く、数日から1週間程度で復旧するケースが多いものの、変電所など主要設備に被害が及ぶと長期化することもあります。水道は地下配管の損傷が多く、1週間から数週間かかることが一般的です。ガスは数週間から1か月以上要する場合もあります。通信や交通も数日〜数週間は不安定な状態が続く可能性があります。
電気・水道・ガス・通信といったライフラインは、病院や避難所など命に関わる施設を優先して復旧が進められるのが一般的です。
避難指示が解除されても全てがすぐに元通りになるわけではなく、地域や被害状況によっては復旧までに時間がかかることも理解しておきましょう。
神奈川県での地域コミュニティの連携体制
小さな子どもがいる家庭や、賃貸住宅に住んでいて地域に知り合いが少ない人にとって、いざという時に頼れる人の存在が地域にいれば、大きな安心につながります。
神奈川県では、横浜市や小田原市、箱根町など各33市町村が個別の避難計画を策定し、地域住民や要配慮者への具体的な行動指針(個別避難計画)をつくっています。例えば、高齢者や障害のある方、妊娠中の方や乳幼児がいる家庭は、避難時に時間や援助が必要になるケースが多いため、名簿化して支援者との連絡体制を整える取り組みが行われています。
また、県内の小学校では「学校防災活動マニュアル」を策定しています。このマニュアルは、地震(および津波)・風水害・火山災害など、複数の災害に対応した内容で、学校と地域住民が連携して訓練・情報共有できるのが特徴です。その他にも、県内には地震の揺れや風水害の模擬体験や、クイズやワークショップで防災を学べる防災センターも整備されています。
神奈川県では地域全体が連携し、災害時に備えた体制づくりが進められています。万一の時に支え合える環境は、引っ越したばかりの人や、子ども・高齢の方がいる家庭にとって心強く、日頃から住まいや暮らしの備えを考えるきっかけにもなるでしょう。
「今の住まい」でできる地震への備えとは

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災害に備えることは大がかりな対策だけでなく、日常の見直しが大切。ここでは、現実的に取り組みやすいポイントを紹介します。
賃貸・マンションでもできる工夫
賃貸やマンションでも、家具固定や配置の工夫は可能です。寝室に背の高い家具を置かないなど、室内動線を見直すだけでも安全性は高まります。
壁を傷つけにくい防災グッズも多いので、ぜひ活用してみましょう。
【賃貸・マンションで実践しやすい対策例】
- 突っ張り棒や滑り止めシートを使い、冷蔵庫・本棚・食器棚などの転倒を防ぐ
- 寝室や子ども部屋では、頭の上に倒れてくる家具を置かない配置に見直す
- ガラス飛散防止フィルムを窓(ただし室内側のみ)に貼り、割れたガラスによるけがのリスクを減らす
- 玄関や廊下など、避難時に通る動線に物を置かないよう整理する
- 扉付き収納は、耐震ラッチ(開放防止具)で中身の飛び出しを防ぐ
- ベランダや共用廊下に置いた物は、落下や避難の妨げにならないよう撤去する
立地とハザードマップの確認する
今住んでいる場所が、南海トラフ地震や津波、洪水などの被害想定の中でどのような位置づけにあるのかを把握しておくことも大切です。
国や自治体が提供している「ハザードマップ」は、土地の性質や立地から起こり得るリスクを把握する情報として役立ちます。想定される被害や避難場所も確認できるので、ぜひ目を通しておいてください。また実際に足を運んで、自宅周辺や避難場所までの経路に危険な場所はないか確認しておきましょう(なお、ハザードマップの詳しい見方については、次項で後述します)。
【ハザードマップで確認しておきたいポイント】
- 自宅やその周辺が津波・洪水・土砂災害の想定区域に含まれているか
- 高低差や地形の特徴(低地・崖地・埋立地など)
- 指定避難所までの距離や経路に危険な場所がないか
- 通勤・通学経路が被害想定区域を通っていないか
- 災害時に複数の避難ルートを確保できるか
これから土地探し・家づくりを始める人が知っておきたいこと

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これから神奈川県で土地探しや家づくりを始める人にとっても、地震リスクをどう考えるかは重要なテーマです。価格や利便性だけでなく、防災についても目を向けることで将来の安心につながります。
ここでは、災害リスクを考慮した土地選びと、地震に強い家づくりの考え方を解説します。
ハザードマップでわかる地震リスクや土地選びのポイント
ハザードマップは「危険・安全」を二択で判断するものではなく、土地の特性を理解する上でも大切な情報です。リスクの高い場所を事前に把握しておけば、土地探しでの失敗を防げます。特に次のような点に注目して確認しましょう。
【ハザードマップの防災チェックリスト】
- 複数の災害リスクが重なっていないか
地震による揺れだけでなく、津波・浸水・土砂災害などが同時に想定されていないかを確認 - 浸水や津波の「深さ」と「範囲」は?
想定区域に含まれているかだけでなく、浸水深や到達範囲の違いにも注目することが大切 - 川・海・山との位置関係は?
河川や海に近いエリアでは洪水や津波、山に近い地域では土砂災害のリスクが高まる傾向がある - 埋め立て地かどうか
埋め立て地は地盤が比較的新しく、揺れが増幅したり、液状化が起こりやすかったりする恐れがある - 窪地(低地)に位置していないか
周囲より低い場所は、豪雨時や地震後に水が集まりやすく、内水氾濫や排水遅れが起こる可能性がある - 盛土・切土された地域かどうか
造成された住宅地では、盛土部分と切土部分で地盤の性質が異なる場合も。特に盛土は崩落や沈下の恐れがあるため、造成方法や擁壁の有無も確認しておくことが大切
重ねるハザードマップとは
国土交通省が提供している「重ねるハザードマップ」は、住所や地点を検索すると、地震・津波・洪水・土砂災害など複数の災害リスクを一度に確認できる全国共通のハザードマップです。候補地を広い視点で比較したいときや、災害リスクの有無を手早く把握したいときに役立ちます。
わがまちハザードマップとは
「わがまちハザードマップ」は、各自治体が作成している地域特化型の防災マップです。避難所の場所や避難経路、地域ごとの想定被害などが詳しく示されており、実際の避難行動をイメージしやすい点が特徴です。
家づくりで意識したい耐震の考え方
地震リスクを考えるうえで注意したいのは、倒壊しないことだけでなく、地震後も住み続けられるか(在宅避難)という視点です。住宅の耐震性を強化することで、被災後のくらしへの影響を最小限に抑えられます。
揺れを「耐える」だけでなく「抑える」制震ダンパー
大地震では、建物そのものの被害だけでなく、余震によるダメージの蓄積が問題になります。グッドリビングが採用している制震ダンパー「ミライエ」は、地震エネルギーを吸収することで揺れそのものを抑え、繰り返す余震による建物ダメージを軽減します。耐震+制震の組み合わせは、在宅避難を想定するうえで心強い要素といえるでしょう。
さらにグッドリビングでは、耐力面材によって地震の力を受け止め、建物全体に分散させる構造を採用。特定の柱や壁に負荷が集中しにくく、耐震性の底上げにつながります。
地震100%建替え保証という「その後」への備え
どれだけ備えても、自然災害のリスクをゼロにはできません。災害後の建て替えや大規模修繕は、想像以上に費用や手続きの負担が大きく、家計や生活再建に大きな影響を与えることもあります。
グッドリビングでは、地震100%建替え保証を用意し、損害修理・建替の際の補修費用を100%補償します(住宅の購入価格が上限)。性能だけでなく、アフターメンテナンスや保証体制まで含めて考えられる点は大きな安心感につながるでしょう。
グッドリビングの「耐震性能」についてはこちら:
住まいの安心「被害は最小限、保証は最大限」を当たり前に | グッドリビング株式会社
まとめ|南海トラフ地震をきっかけに、神奈川県で安心して暮らすために
南海トラフ地震は、神奈川県でも強い揺れや津波、ライフラインの停止など、暮らしに大きな影響を及ぼす可能性があります。日頃から危機管理の意識を高め、被害想定を踏まえたうえで備えておくことが、不安を減らし行動につなげる第一歩となります。家具固定や備蓄など今の住まいでできる対策に加え、これから土地探しや家づくりをする人は、ハザードマップを活用した立地確認や、地震後も住み続けられる住宅性能にも目を向けることが重要です。
南海トラフ地震は避けられないリスクかもしれませんが、備え方によって暮らしの安心は大きく変えられます。今できる対策から少しずつ始めていきましょう。
地震への備えは、情報収集と正しい住まい選びから始まります。土地選びの視点やグッドリビングの耐震・制震性能、保証体制まで詳しく知りたい方は、資料請求・無料相談をご活用ください。
監修者情報
グッドリビング広報部

累計15000棟以上の実績があるグッドリビングが、WEBサイト上の情報をまとめただけの簡易的な記事でなく、実際のお客様とのコミュニケーションの中である悩みや疑問をテーマにしています。真剣に新築注文住宅を検討している読者に役立つ、価値ある中身の濃い情報をお届けしています。