2024.12.25
注文住宅を建てる際に重要なのは、家の要でもある「地盤の強さ」です。
遠州灘や浜名湖がある静岡県浜松市は、過去にも津波や河川の氾濫があり、地盤の液状化や水害リスクが気になりますよね。
そこで今回の記事では、ハザードマップをチェックしながら、災害リスクの高い地域を解説。
また家の地盤を強化する対策や災害リスクに備えた家づくりのポイントについても解説します!
ぜひ安心安全な住まいを手に入れるための情報としてお役立てください。
目次
浜松市では地震や集中豪雨などさまざまな災害が報告されています。
とくに浜松市の沿岸部や浜名湖、天竜川では被害が多く発生しています。
記憶に新しい2022年の9月に起きた台風15号では、土砂崩れや浸水により多くの被害が確認されています。
また1944年に起こった東南海地震では津波も発生しており、三重県、愛知県、静岡県を中心に、推定1,223名の死者および行方不明者が出ています。
【過去の災害歴】
浜松市のハザードマップで、災害リスクの高い地域を調べました。ここでは特にリスクの高い沿岸部や市街地が多い「浜名区・中央区」に絞って解説します。
天竜川が氾濫すると、かなりの広範囲に被害が及ぶことがわかります。
なかでも旧南区、旧中区、旧東区、旧浜北区にある天竜川流域の地域は、3~5mの浸水が予想されます。
ただし天竜川はかなり広く、よほどの大雨が降らない限り、氾濫することはまず考えにくいでしょう。
しかし万が一に備えて、緊急避難場所等を事前に把握しておくことは非常に重要です。
馬込川流域は天竜川流域ほどではありませんが、0.3~1mほどの浸水が予想されます。
特に、浜松市の主要駅である「浜松駅」周辺も浸水エリアに該当しているため、バスや鉄道などさまざまな交通手段に大きな影響が出るでしょう。
また住宅や生活利便施設が多く集まったエリアですので、被害も甚大なものが予想されます。
一方で遠州鉄道の西側は高台になっているため、比較的安全といえるでしょう。
馬込川流域のすぐお隣、芳川流域も0.3~1mほどの浸水が予想されます。
国道1号線や、東海道本線なども一部、浸水により交通被害が起こりえます。
浜名湖に面した都田川流域は、3~5mの浸水が予想されます。
周辺には岡地駅や金指駅、常葉大学前駅、都田駅などがあり、浸水による大きな被害をもたらすでしょう。
新川流域も高塚駅を中心に、0.3~2mの浸水が予想されます。
佐鳴湖周辺や東神田川流域では3~5mの浸水想定区域も見られます。
津波のハザードマップでは、もし南海トラフなど大型地震が発生した場合、浜松市の南側にある沿岸部全域が津波浸水地域になっています。
2mほどの津波が、東海道本線の高塚駅周辺まで到達すると予想されており、甚大な被害が予想されます。
浜松市の南側には国道1号線や高速道路、鉄道などがあるため、あらゆる交通網が遮断されるでしょう。
液状化リスクの高い地域は、過去にも河川の氾濫があった場所や、津波が発生した場所であり、浸水や津波が想定される地域に多く該当しています。
赤く示している場所は液状化する可能性が非常に高い地域で、黄色く示しいてる場所は液状化する可能性が高い地域です。
浜松市では南側の沿岸部は特に赤が集中しているのがわかります。
また、馬込川・芳川・天竜川流域も黄色や赤を示しており、液状化のリスクがあることが見受けられます。
建物の安定性は地盤が要になります。とくに浜松市は液状化リスクの高い地域もありますので、事前にどのような土壌であるか調べることが大切です。さらに地盤を強化する際には、大きく分けて3つの対策があります。ぜひこちらもチェックしておきましょう。
表層改良工法は、地表から2mまでの軟弱な地盤に用いられる工法です。
改良する表層部の土を掘削し、セメント系固化材と撹拌させたものを元に戻し、地盤を固めます。
工期は1~2日と短期間ですみ、費用も他の工法に比べて安い点がメリットです。
柱状改良工法は、地中2~8mにある軟弱な地盤に用いられる工法です。
地中に直径60㎝ほどの穴をあけ、固化材を注入しながら、円柱状の固い地盤を作ります。
一定間隔で円柱状の地盤を作り、荷重を支える仕組みです。
メリットとしては、表層改良ではできない深い地盤にも対応できる点が挙げられます。
工期は3~7日程度で、費用は表層改良よりも高くなります。
小口径鋼管杭工法は、地中30mまでの地盤補強が可能な工法です。
地中深くにある固い地盤に鋼管の杭を打って、地盤を補強します。
強度は3つの工法の中でも最も高く、工期も1~2日程度で完了します。
費用は柱状改良工法よりも若干高くなる場合がありますが、短期間で終わらせたい方におすすめです。
GLシリーズ◆3mの天井高と、大容量の床下収納のあるホテルライクなモデルハウス
水害リスクに備えるための対策はまだあります。安定した地盤であることや、もしくは補強された地盤であることを前提でご紹介しますので参考にしてください。
盛り土とは、言葉の通り「土を盛って土地を高くすること」です。
地盤が高ければ、もし浸水が起こってもリスクが軽減できます。
ただし地盤に大きな負荷がかかるため、必ず地盤調査は行ったうえで実施しましょう。
家の基礎を高くした高基礎や、居住スペースを高い位置に設置する方法もあります。
1階をビルトインガレージにして2階リビングにすれば、居室部分への浸水を防げます。
また床の高さを少しずらしたスキップフロアや部屋の上部に設けたロフトスペースも退避場所として利用できます。
さらに日常でも外からの視線が気にならずプライバシーが保たれやすいというメリットもあります。
こちらの記事もチェック:2階リビングは後悔する?老後も安心して長く暮らせる対策を浜松の工務店が解説!
浜松市では自然災害により被害を受けた人に対する、お見舞いや貸し付け制度があります。このような支援があることも知っておくと安心です。
火災や風水害の被害にあった世帯が対象です。
被害内容 | 支給額 |
---|---|
住居の全焼・全壊 | ・1人~5人世帯 10万円 ・6人以上の世帯は1人増すごとに2,000円加算 |
住居の半焼又は半壊 | ・1人~5人世帯5万円 ・6人以上の世帯は1人増すごとに1,000円加算 |
住居の床上浸水 | ・1世帯2万円 |
死亡の場合 | ・1人ごとに10万円 |
重傷の場合 | ・1人ごとに5万円 |
台風や地震などの災害により、死亡した人の遺族に支給されます。
内容 | 支給額 |
---|---|
災害により死亡された人が世帯の生計を主として維持していた場合 | 500万円 |
その他 | 250万円 |
台風や地震など災害により、生活の立て直しが必要な世帯のための貸付制度です。
返済期間は10年で、世帯の所得額によっては貸付制限がありますが、最大350万円まで貸し付けが可能です。
世帯主が1ヶ月以上の負傷をした場合 | 世帯主の負傷がない場合 | |
---|---|---|
家財および住居に損害のない場合 | 150万円 | - |
家財の損害(3分の1以上) | 250万円 | 150万円 |
住居の半壊 | 270万円 | 170万円 |
住居の全壊 | 350万円 | 250万円 |
住居全体の流出、滅失 | - | 350万円 |
今回のコラムでは、ハザードマップをチェックしながら、浜松市の災害リスクの高い地域について解説しました。
浜松市は、沿岸部や河川流域には液状化が起こる可能性が高く、また川の氾濫時には浸水被害も予想されます。
家の地盤を強化し、災害リスクに備えた家づくりをすることが重要です。
選んだ場所が安全な地盤であるかは、きちんとした調査が必要です。
創業40年以上の実績あるグッドリビングでは、土地選びからもしっかりとサポートいたします。
新築の家づくりでのご不明点やご希望の土地がございましたら、無料相談も行っていますので、お気軽にご相談ください。
また、お客様のご要望・ご購入の予算に応じた商品プランもご用意しています。
今回、水害リスクに備える家づくりのポイントとしてご紹介した、スキップフロアが標準仕様の注文住宅「GLシリーズ」もございます。
さらに「GLシリーズ」は、空間を最大限に生かした3m以上ある天井高と、開放的な大きな窓、大容量の収納スペースも標準仕様になっています。
気になる方はぜひ下記HPも見てみてくださいね。
暮らしやすさを追求した数字以上の開放感「GLシリーズ」はこちら▽