COLUMN コラム
人生で最も高い買い物であるマイホーム。
ほとんどの人が住宅ローンを活用して購入しますが、いざ申し込んでみたら「審査に落ちた…」という事態に直面し、ショックを受ける人も少なくありません。
ダメだった理由が分からず、「もう家は買えないの?」と不安になることもあるでしょう。
この記事では、住宅ローン審査に落ちる主な原因と、今すぐできる対策を詳しく解説します。
「自分が住宅ローン審査に通るか不安…」「どうしてダメだったのか知りたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
意外に多い住宅ローンの審査落ち

住宅ローンは、新居を担保に借り入れができるため比較的審査が通りやすいですが、申し込んだ人のうち約5%が審査に落ちているというデータもあります。
2023年度の住宅ローン新規貸出額は約20兆9,000億円。
1件あたりの平均借入額を3,000万円とすると、年間で約70万件の住宅ローン契約が成立している計算になります。
そのうち約5%の申し込みが審査に落ちるとすれば、年間3.5万人ほどが審査を通過できていないことになります。
こうして数字で見ると、住宅ローンの審査に落ちるのは決して珍しいことではないと分かるでしょう。
大事なのは「なぜ落ちたのか?」を理解し、次の審査に向けて対策をとることです。
実際、落ちた状況から改善して、無事に審査を通過した人もたくさんいます。
住宅ローン審査に落ちた理由とは?

住宅ローン審査に落ちても再度審査を受けられる金融機関は多いですが、まずはなぜ落ちたかを考えてみましょう。審査に落ちた理由は問い合わせても教えてもらえないため、自分で現状を把握する必要があります。
主な審査基準
各金融機関によって審査基準はさまざまですが、9割以上が次のような項目で審査をしています。
- 収入・雇用状況
- 返済負担率
- 他の借入状況
- 信用情報
- 担保評価(購入する物件の価値)
- 借入希望額・頭金
- 連帯保証人・保証会社の審査
- 健康状態
- 借入・完済時の年齢
- 勤続年数
特に住宅ローンの審査では、健康状態と完済時の年齢が重視されている傾向にあります。
多くの住宅ローンでは団体信用生命保険(団信)への加入が必須です。
健康状態に問題があれば団信に加入できないため、持病や過去の病歴の告知が求められます。
また、収入や信用情報だけでなく、購入する物件の価値(担保評価)も意外と重要です。
金融機関は、もし返済ができなくなったときに備えて、物件を担保に融資を行います。
そのため、担保としての価値が低い物件は「万が一のときに売却しても回収できない」と判断され、審査に通りにくくなる可能性があります。
自分の現状以外の要因が落ちる原因になっていることもあるので、事前に確認しておきましょう。
落ちたときのチェックポイント
意外と書類の不備が理由で審査に通らなかったケースも少なくありません。
住宅ローンの申し込みでは、本人確認書類・収入証明・物件に関する書類など、さまざまな書類を提出する必要がありますが、書類が不足していたり、記入にミスがあったりすると落ちてしまうことも。
特に気をつけたいのが、源泉徴収票や確定申告書の提出漏れ、記入情報の誤り。
申告内容と事実が一致していない場合、虚偽と判断され不利になることもあるので注意が必要です。
住宅ローン審査に落ちるよくある理由9選

住宅ローンの審査基準は金融機関によって異なりますが、落ちるのには必ず理由があります。ここでは、よくある理由を紹介しますので、自分の現状と照らし合わせて原因を考えてみてください。
完済時の年齢が高すぎる
多くの金融機関では、完済時の年齢の上限を75〜80歳に設定しています。
住宅ローンは長期で返済していくローンのため、仮に50歳で35年ローンを組めば完済時は85歳になり、上限を超えてしまいます。
また、契約時の年齢が高くなるほど上限までの期間も短くなり、返済期間を短く設定しなければならないケースも。
借入期間が短くなれば、毎月の返済負担率も高くなるため注意が必要です。
借入希望額が年収に対して高すぎる
金融機関は、「この人が本当に最後まで無理なく返済できるか?」を重視するため、借入額と年収のバランスを細かくチェックします。
特にポイントになるのが、返済負担率です。
返済負担率とは、年収に対する年間のローン返済額の割合のことで、「返済比率(%)=年間返済額÷年収×100」で計算できます。
例えば、年収400万円で年間140万円の返済なら負担率35%です。
多くの金融機関では30〜35%程度が上限に設定されていますが、無理なく返済していくなら25%以下が望ましいでしょう。
勤続年数が3年以下など短い
住宅ローン審査では「安定した収入が継続的に得られるか」も重視するため、勤続年数も審査対象となります。
転職によって収入は上がっていたとしても、勤続年数が極端に短ければ落ちる可能性も。
金融機関によって規定は違いますが、マイホームを考えているなら転職や独立のタイミングには注意しましょう。
健康状態に不安がある
ほとんどの住宅ローンでは、団体信用生命保険(団信)への加入が必須となっており、加入できないとローンを借りることができません。
団信とは、ローン返済中の万が一のときに、残りの借入をカバーしてくれる保険のこと。
団信への加入には告知義務があり、過去の病歴や持病があると審査に通らないケースもあります。
今後、マイホームを考える可能性があるなら、自身の健康についても見直しておくと良いでしょう。
安定した収入が見込めない
住宅ローンの審査では、収入の安定性が1つの大きなポイントとなります。
そのため、契約社員や派遣社員などの不安定な雇用形態だと、たとえ毎月しっかり収入があっても、審査に通らない可能性は高いです。
また、自営業なども収入が不安定な場合も多いため、審査が厳しい傾向にあります。
公務員や企業での正規雇用が最も審査を通過しやすいと言えるでしょう。
過去に滞納や未払いの履歴がある
住宅ローンの審査では、過去の支払い履歴がしっかりチェックされます。
クレジットカードや携帯料金、キャッシングなどの支払いで滞納や未払いがあると、審査が厳しい傾向が高いです。
既に履歴が残っているならすぐに消すことはできませんが、数年経てば記録が消えることもあるので、支払いをきちんと管理して信用情報を回復していきましょう。
購入する物件の担保価値が低い
金融機関は、万が一ローンの返済ができなくなった場合に備えて、購入する物件を担保にします。
そのため、借入れ希望額に対して物件の価値が低いと、審査に落ちる可能性があります。
特に次のような物件は、担保価値が低く見積もられやすいです。
- 築年数が古すぎる
- 狭小地や極端に小さい
- 接道条件を満たしていない
- 過疎地や需要が少ないエリア
- 違法建築・増築がされている
- 事故物件や心理的瑕疵がある
- 耐震基準を満たしていない
新築には少ないですが、中古物件を購入する場合は当てはまることもあるので、事前にしっかり確認しておきましょう。
他に大きな借入れがある
住宅ローンの審査では、現在の借入れ状況も厳しくチェックされます。
そのため、他に大きな借入れがあると審査に落ちる原因になる可能性があります。
車のローン・教育ローン・クレジットカードの分割払い・消費者金融からの借入れなどがあると、毎月の支払い負担が大きく、住宅ローンの返済余力が少ないと判断されることに。
特に「借入れの総額」が年収に見合っていないと、審査が厳しくなる傾向があるため注意が必要です。
事前審査と本審査で申告内容が違っている
事前審査で申告した年収・勤務先・借入れ状況などが本審査で異なっていると、審査に落ちる原因になります。
特に、年収を実際より高くしたり、他の借入れを隠していたりすると、虚偽の申告となり融資を受けられなくなる可能性もあります。
事前審査の時点で正確な情報を申告し、本審査でも変わらないように注意しましょう。
住宅ローン審査に落ちたときの対策とは?

それでは、住宅ローン審査に落ちないためにはどうすればいいのでしょうか。ここでは、対策をご紹介しますので、これからの住宅ローン審査に備えたい方は参考にしてみてください。
頭金を準備して借入額を減らす
頭金とは、住宅を購入する際に最初に支払う自己資金のことです。
頭金をしっかり用意すれば借入額が減り、毎月の返済負担も軽くなるため、審査に通りやすくなります。
また、自己資金が多いほど「計画的に資金を準備できる人」と評価されるため、信用面でもプラスに働きます。
一般的には物件価格の20%程度の頭金を準備すると、審査がスムーズになりやすいと言われていますが、今後の生活に無理のない範囲で準備しましょう。
年収・年齢に合わせた現実的な計画をする
年収に対して無理な借入れをすると、審査に落ちる可能性が高くなります。
そのため、審査を通過しやすくするには、負担の少ない物件も視野に入れるなど、借入額自体を減らすことも重要です。
無理のない計画を立てられれば審査に通りやすくなるだけでなく、将来的な生活の安定にもつながります。
ローン審査に落ちた際には「本当に自分の収入と年齢に合った物件か?」も見直してみてください。
他の借入れを完済する
自動車ローン・教育ローン・カードローン・クレジットカードのリボ払いなどが残っていると審査に影響する可能性があるため、今ある借入れをリストアップし、完済できるものは早めに返済しましょう。
借入れ総額が多いほど審査は厳しくなるので、少しでも減らしておくのがポイントです。
また、クレジットカードのキャッシング枠は、利用していなくても審査に影響することも。
使わない場合は、カード会社に連絡して枠を解除しておくと安心です。
ペアローンを検討する
ペアローンとは、夫婦それぞれが住宅ローンを契約し、2人で借入れをする方法です。
一人でローンを組むよりも借入可能額が増え、審査に通りやすくなります。
例えば、5,000万円の住宅を購入する場合、夫婦それぞれが2,500万円ずつローンを組めば、収入に合わせて負担を分けられます。
住宅ローン控除も2人分適用されるため、節税メリットも期待できるでしょう。
ただし、契約が2つになるため、印紙代や事務手数料などの費用が倍になる点には注意が必要です。
他にも、夫婦の収入を合算して申し込む方法も。
借入れ希望額が大きくて審査が厳しいと感じたら、ペアローンや収入合算の活用を検討してみましょう。
他の金融機関の住宅ローンを検討する
仮に審査に落ちても1つの金融機関に固執せず、他の会社も検討してみましょう。
金融機関によって審査の基準は異なるため、A銀行では審査に落ちても、B銀行では通る可能性があるのは珍しいことではありません。
都市銀行は年収や雇用形態に対して厳しい基準を設けていることが多いですが、地方銀行やネット銀行では比較的柔軟な傾向にあります。
また、フラット35には、職業や勤続年数の制限がないため、転職して間もない人でも申し込めるというメリットも。
住宅購入に希望のスケジュールがあるなら、複数の金融機関に申し込んでおくのも良いでしょう。
ただし、短期間に何社も申し込むと「他の銀行で審査に落ちたのでは?」と不利になる場合があるため、同じタイミングでは2〜3社がおすすめです。
条件に合った金融機関の中で、柔軟に選んでみてください。
まとめ|住宅ローンのお悩みもグッドリビングにお任せください!
今回は、住宅ローン審査に落ちたときによくある理由や対策を解説しました。
住宅ローンは長期にわたる返済期間になるため、長い間安定的に支払っていけるかが大きな基準となります。
契約時の年齢が高くなれば、ローンの期間を短縮する必要も出てきて返済負担率も上がるため、マイホームを検討し始めたら早めの行動が大切です。
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