COLUMN コラム
「コストを抑えて住宅を建てたい」と考える人にとって、一般的な注文住宅よりも低価格で家を持てるローコスト住宅は、魅力的な選択肢に見えるかもしれません。
しかし、ローコスト住宅はその価格の安さから、品質や耐久性が不安視されることもあるようです。
そこでこの記事では、ローコスト住宅が「やばい」と思われてしまう理由や、価格が安い理由、後悔なく家を建てる際のポイントなどをわかりやすく解説します。
費用を抑えながらも快適な住まいを手に入れるためにも、ぜひ参考にしてください!
ローコスト住宅が「やばい」と言われる6つの理由

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価格を抑えた住宅に魅力を感じる一方で、「ローコスト住宅はやばいのでは?」と不安に思う声も少なくありません。ここでは、実際に指摘されることが多い注意点を整理してご紹介します。
①家の寿命が短くなる可能性がある
日本の住宅は、国が定めた建築基準法に基づいて建てられており、最低限の安全性や耐久性は確保されています。
ただし、価格を重視する会社の中には、コストを抑えるために安価な建材や工期短縮のために簡易な工法を採用しており、建築基準法を満たしていても、長期的な耐久性や性能に差が出ることがあります。
結果として、家の寿命が短くなり、想定よりも早い段階で大規模な修繕やリフォームが必要になることがあり、ローコスト住宅が不安視される要因となっている可能性があります。
②気密性や断熱性などの性能に不安がある
家の快適さを左右する気密・断熱性は、断熱材の質や施工精度によって大きな影響を受けます。
例えば、これらの性能が不十分だと、家の中にいても冬は寒く、夏は暑さを感じるなど、住み心地が悪くなってしまうこともあります。
その結果、冷暖房などの光熱費が高くなる可能性や、結露やカビが発生しやすくなり、建物自体の劣化を早める要因にもなりかねません。
ローコスト住宅には、性能を落とさずに価格を抑えたものもありますが、標準仕様で断熱材のグレードを抑え、施工にかける手間を最小限にしているものもあります。
そのため、ローコスト住宅を建てる際には、会社選びに慎重を期することが重要です。
③耐震面にも不安がある
地震大国の日本では住宅の耐震性能は非常に重要であり、新築で家を建てる際には、建築基準法により一定レベルの耐震性は確保されています。
しかし、ローコスト住宅の中には、コスト削減のために最低限の耐震性能(耐震等級1程度)を標準にしていることがあります。
耐震等級1でも震度6弱程度までの地震に耐えられるよう設計されていますが、さらに安全性を高めるなら、耐震等級2や3が推奨されています。
特に、耐震等級3は耐震性の最高ランクであり、震度7相当の非常に強い地震でも倒壊・崩壊のリスクが低い設計となっています。
耐震性を重視する人にとっては、等級が低いと耐震性能が不十分だと感じ、不安要素になると考えられます。
④間取りや設備に制限が多い
ローコスト住宅では、コストを抑えるために間取りや設備をある程度パッケージ化していることが一般的です。
中には、工夫によって一定の自由度を持たせている会社もありますが、自由設計に比べると細かな要望に対応しづらいことも。
満足度の高い家づくりには、自分たちが希望する設備や間取りにも、柔軟に対応できる会社を見つける必要があります。
⑤追加費用で結局高くなる
ローコスト住宅の価格は、標準仕様に基づいた金額で提示されることがほとんどです。
そのため、標準仕様がシンプルな場合、断熱性能アップや設備グレードアップなどの追加オプションを選択すると、結果的に総額が大きくなるケースもあります。
一方、ローコスト住宅の中には、標準仕様の段階で性能や設備にこだわり、オプションを抑えた価格設定をしている会社もあります。
追加費用を抑えるためには、標準仕様の内容をチェックし、事前に総額をイメージしておくことが大切です。
その上で、必要なオプションを見極めることが、費用を抑えるためのポイントとなります。
⑥メンテナンスの手間やコストがかかる
初期コストを抑えるため、安価な外壁材や屋根材を標準仕様としている場合、築後数年で塗装や修繕が必要になることがあります。
結果として、メンテナンスコストがかさんでしまう可能性も。
「メンテナンス性に配慮した素材を標準採用しているか」など、初期費用だけでなく、長い目で見た維持費用まで考慮して選ぶことが大切です。
ローコスト住宅が安い理由は?

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ローコスト住宅は「値段相応の品質」というイメージを持たれることもありますが、高品質な住宅を、企業努力によって低価格で提供している会社も多く存在します。ここでは、ローコスト住宅が安く提供できる主な理由を解説します。
材料費の削減
ローコスト住宅を手掛ける会社では、あらかじめ仕様をパターン化する方法で、使用する建材や設備を絞り込み、材料を大量に仕入れてコストを抑えています。
これにより、一定以上の品質を確保した建材を使いながらコストダウンを実現しています。
人件費や施工費の削減
施工現場での人件費を抑える工夫も、ローコスト住宅が低価格を実現できる理由の一つです。
例えば、建築工程を規格化し、熟練職人でなくても対応できるような仕組みを取り入れることで、少ない人員で建てることが可能に。
さらに、作業が効率化することで工期も短縮でき、施工コストの削減につながります。
広告費の削減
ローコスト住宅は、大規模なテレビCMやモデルハウスの建設を控え、チラシやインターネット広告に絞ることで、広告費を大幅に削減しているのも特徴です。
広告宣伝にかかるコストを価格に上乗せしない分、購入者にとってはメリットとなります。
ただし、宣伝を最小限にしているため、知名度が高くない会社もあり、情報収集には少し手間がかかるかもしれません。
ローコスト住宅を検討する際は、価格だけで判断せず、施工実績や口コミなども参考にすると安心です。
ローコスト住宅のメリット

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ローコスト住宅にはデメリットもありますが、もちろんメリットもたくさんあります。特に、無理のない資金計画を立てたい方や、スピーディーにマイホームを手に入れたい方には、大きな魅力となるでしょう。
ローンの返済負担が少ない
ローコスト住宅の最大のメリットのひとつは、住宅ローンの返済負担が軽くなることです。
購入時の価格が抑えられるため、借入金額を減らすことができ、毎月の返済額も少なくて済みます。
ローコスト住宅の目安としては、坪単価40〜60万円が一般的です。
そこで、建坪30坪の一戸建てを坪単価60万円で建てた場合と、坪単価80万円で建てた場合の、月々の返済額を比較してみましょう。
フラット35の固定金利(金利2%)を利用し、返済期間は35年であることを条件とします。
【住宅ローン返済額比較】
購入価格 | 毎月返済額 | 総返済額 | |
---|---|---|---|
坪単価60万円 | 1800万円 | 6万円 | 2505万円 |
坪単価80万円 | 2400万円 | 8万円 | 3340万円 |
差額 | 600万円 | 2万円 | 835万円 |
同じ建物面積で、坪単価60万円と坪単価80万円でそれぞれ比較した場合、月々の返済額は、坪単価60万円の方が2万円(年間にすると約24万円)抑えられることが分かります。
その分、教育費や家族の将来のための貯蓄、趣味や旅行などの生活費に充てることができ、他の支出を減らさずに、ライフスタイルをより豊かに保つことが可能です。
また、低い借入額により金利負担も軽減され、長期間の返済計画でも安心感を得られる点も大きなメリットでしょう。
契約から引き渡しまでが短い
ローコスト住宅は、規格化されたプランを採用しているため、間取りや仕様決定にかかる時間を短縮でき、工事工程もスムーズに進みます。
これにより、一般的な注文住宅に比べ、て契約から引き渡しまでの期間が短くなる傾向にあります。
例えば、ローコスト住宅で注文住宅を建てた場合、契約から引き渡しまでの期間は約6ヶ月から12ヶ月程度が多いです。
一方、設計事務所でフルオーダーの注文住宅を建てた場合は、約12ヶ月から24ヶ月(1年から2年)程度が一般的です。
時間に余裕があり、家のデザインや間取りに細かくこだわりたい方にはフルオーダーの注文住宅が向いていると言えます。
しかし、予算や引っ越しまでの目途が立ちやすく、早く新生活をスタートさせたい方には、ローコスト住宅は大きな魅力となるでしょう。
ローコスト住宅を後悔なく建てるポイント

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ローコスト住宅は、選び方次第で満足度の高い住まいを手に入れることができます。後悔しないためには、価格だけにとらわれずに、長期的なコストパフォーマンスや快適性などのバランスを考慮する必要があります。
標準仕様とオプション仕様をしっかり確認しておく
ローコスト住宅を選ぶ際は、標準仕様とオプション仕様をしっかり確認することが重要です。
特に、標準仕様に何が含まれているかを比較検討し、自分が求める性能や機能が最初から備わっているかどうかを確認するこが大切です。
ローコスト住宅には、価格を抑えながらも性能に優れた仕様が標準仕様となっているケースもあり、選ぶ会社によっては、非常にコストパフォーマンスの良い選択肢となります。
家を建てる際には、自分のこだわりたいポイントを整理し、優先順位をつけておくことをぜひ意識してみてください。
例えば、キッチンやバスルームの設備、収納の配置など、生活の質に直結する部分を重視する人も多いはずです。
これらのこだわりが追加費用無しで対応できる会社なら、予算内で理想の住まいを手に入れることが可能となります。
家族の安全と快適さを守るために、家の性能をしっかり確認する
家を建てる際には、価格の安さを優先するのではなく、「家族が安全で快適に暮らしていけるかどうか」もとても大切なことです。
気密性や断熱性、耐震性といった住宅の基本的な性能は、できるだけしっかりと確保しておきたいもの。
ローコスト住宅には、コストを抑えつつも、こうした基本性能を重視しているハウスメーカーも増えてきています。
しかし、カタログやHPの情報だけでは、分からない部分も多いでしょう。
そこで、実際にモデルハウスに足を運び、性能を体感してみることをおすすめします。
例えば、断熱性の高い家では、冬でも暖かさが違い、夏でも涼しさを感じることができます。
さらに、営業マンから直接話を聞くことも重要です。営業マンは、その家の性能について詳しく説明してくれるはずですし、他の選択肢やオプションに関しても有益な情報を提供してもらえるでしょう。
納得のいく説明をしてくれる営業マンの対応から、その会社自体の信頼性も感じ取ることも可能です。
アフターサービスがしっかりしている会社を選ぶ
住宅は建てて終わりではなく、住み始めてからのメンテナンスや不具合対応が重要です。
しかし、価格重視の会社では、アフターサービスが最低限に設定されている場合もあります。
ローコスト住宅であっても、しっかりした保証制度やメンテナンス体制を整えている会社を選ぶことが大切です。
保証やメンテナンスなどのアフターフォローが不十分だと、将来的に高いメンテナンス費用につながる可能性もありますので、保証内容や保証期間、サポート体制など、細部まで確認しておきましょう。
まとめ
今回の記事では、ローコスト住宅が「やばい」と思われてしまう理由や、価格が安い理由、住んでから後悔がない家づくりのポイントについて解説しました。
ローコスト住宅の価格が安い理由を理解し、正しく選べば安心して暮らせる家づくりが可能です。
また、住んでから後悔しないためにも、性能面や標準仕様をしっかり確認し、自分たちに合った住宅会社を選ぶようにしましょう。
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