COLUMN コラム
家を建てるとき、「収納はなるべくこだわりたい」と考える方は多いのではないでしょうか。
特に、工夫を凝らした造作家具など、おしゃれで実用的な収納は憧れますよね。
一方で、「造作すると高いのでは?」「欲しいけれど、サイズや大きさがわからない」といったお悩みも少なくありません。
そこでそんな方におすすめしたいのが、暮らしに合わせて気軽に作れる「造作棚」です。
この記事では、造作棚のメリット・デメリットや費用感、取り入れ方のポイントを詳しく解説。
さらに、リビングやキッチン、洗面スペースなどの実例紹介を交えながら、注文住宅で家づくりに役立つアイデアをまとめました。
これからマイホームを建てる方や、収納やインテリアにこだわりたい方は、ぜひ参考にしてください
造作棚とは?家づくりで人気の理由

造作棚とは、既製品の家具ではなく家の空間や間取りに合わせて設計・施工する棚のことです。例えば、飾り棚として利用するほか、扉付きの収納や棚の高さが変えられる可動式のものなど、さまざまなものがあります。
リビングやキッチン、洗面所、玄関など幅広い場所に設けられるのも特徴です。
造作棚のメリット
造作棚の一番の魅力は、収納力とデザイン性を兼ね備えている点です。
壁面や部屋のサイズに合わせて設計できるため、無駄なスペースを活用して容量を最大化できます。
さらに、既製品家具では難しい「奥行き・高さ・幅」の調整も可能で、暮らしに寄り添った使い勝手が叶います。
- 収納力アップ:壁面いっぱいに棚を設置できるため、空間を無駄なく活用。
- デザイン性:家の雰囲気に合わせた素材・色・形で統一感のある空間を作れるのも魅力。
- スペース活用:階段下や窓まわりなど、既製家具では置きにくい場所でも造作棚なら自由に設計可能。
- カスタマイズしやすい:必要に応じてサイズや棚板数を変更できる。かごやBOXを用いてグループ分けや物を見せない工夫も可能。
造作棚の費用感|家具やDIYと比較して安い?高い?

「造作棚はコストがかかる」とイメージを持たれがちですが、依頼先や仕様、設置場所によって大きく異なるため、一概に「高い・安い」とは言えません。
そこで、1.家具店に依頼した場合、2.DIYした場合、3.工務店や施工会社に依頼した場合で比較し、それぞれの特徴や費用感を見ていきましょう。
1. 家具店にオーダーする
家具店でのオーダーメイドは、デザインや素材を豊富に選べるのが特徴です。サイズも細かく指定できるため、見た目も美しく、インテリア性の高い仕上がりになります。
ただし、現場での微妙なサイズ調整が難しい場合があり、壁面にぴったり合わせたい場合には不向きなことも。
さらに、特注家具は高額になりやすい点や、場合によっては設置工事が別途必要になることもあるため、トータルの費用感を事前に確認しておくことが大切です。
2. DIYで作る
DIYは自分好みに仕上げられる楽しさがあり、アイデア次第で収納やディスプレイを自由に作れるのが魅力です。
また、ホームセンターで板やボードを購入すれば材料費だけで済むため、最も低コストで造作れます。
ただし、DIYをするには「壁の下地」や「工具の使い方」など、基本的な知識が必要です。壁の下地に関する理解がないと、棚受けを取り付ける際にビスをしっかり固定できず、落下の原因になることもあります。
失敗時の修復リスクを避けたい場合や、確実性や美しさを求めるなら、専門家に依頼する方が安心でしょう。
3. 工務店や施工会社に依頼する
工務店や施工会社に依頼すると、間取りに合わせた設計が可能です。壁面や天井の高さにフィットさせやすく、必要な収納容量を確保しながらおしゃれに仕上げられます。
さらに、予算に応じた提案や、リビング・キッチンといった使用場所ごとに適した仕様を相談できるため、費用感と仕上がりのバランスが取りやすい方法といえるでしょう。
コストを抑えるには、どのような工夫があるの?
自由度の高い造作棚は、デザインやサイズを自由に決められる反面、費用が高額になりがちです。
しかし、工夫次第で収納力やデザイン性を損なわずにコストを抑えることも可能です。
例えば、費用をできるだけ抑えたい人は、以下の点をぜひ意識してみましょう。
- シンプルな構造にする:扉を付けず、棚板のみやオープン棚にすることで施工費を抑える。
- リーズナブルな素材を選ぶ:合板や集成材など素材を使うとコストを抑えやすい。
- 簡単なものはDIYを取り入れる:カウンターデスクや飾り棚などはDIYでも取り入れやすい。
失敗しない!造作棚を取り入れるポイント

造作棚は便利な一方で、設計や寸法を誤ると使い勝手が悪くなるリスクも。日々の暮らしに合わせた収納計画を立てることが大切です。
また、おしゃれに仕上げるためには、インテリアテイストに合わせることも必要です。
そこで、最低でも次のポイントを抑えておくと、失敗を防ぎやすくなります。
インテリアに合わせた素材・カラーを選ぶ
造作棚を取り入れる際は、家全体のインテリアデザインとの統一感を意識することが大切です。
部屋全体のテイストに違和感なくなじませるには、素材やカラー選びがポイントとなります。
例えば、ナチュラルな雰囲気を出したいときは、無垢材や木目調を中心に選ぶと、温かみのある雰囲気に。
一方で、モダンな印象に仕上げたいなら、ブラックやグレーの化粧板やガラス、ステンレスなどを取り入れると洗練された印象になります。
また色彩の効果を利用してみるのもおすすめです。例えば、白い壁面に合わせてホワイトの棚を設置すれば、すっきりとした印象になり、あえて濃い色の棚板を使えばアクセントウォールのように空間を引き締める効果があります。
使い勝手をイメージしながらプランニングする
造作棚を収納として活用するなら、実際の暮らしをイメージしてプランニングすることも重要です。
どの場所にどのような物を収納するかを決めておくと、その後の使い勝手は良くなります。
さらに、収納の使いやすさを左右するには、適した寸法を選ぶことも欠かせません。
用途に合わせたサイズにしておくと、無駄なスペースを防ぎ、見た目もすっきりした印象になります。
【造作棚の奥行きの目安】
- リビング:本や小物を置く場合は、高さ30〜35cm程度の棚間隔が目安。
- キッチン:キッチンの背面収納なら25〜35cm。家電を置くなら45〜50㎝。
- ランドリールーム・パントリー:洗濯物や食品ストックの収納には高さ40〜50cmの棚を複数設置。可動棚を採用すれば、高さを調整できて便利。
- 子ども部屋:子どもが手に取りやすい低めの棚(70〜100cm)を用意すると整理がしやすい。
造作棚の実例紹介|おしゃれ収納で叶える暮らし

造作棚を上手に取り入れることで、日常生活が一段と便利に、そしておしゃれに変わります。ここでは、リビングやランドリールーム、キッチンなど、家族の生活に合わせた実例を紹介します。
リビング

こちらの実例:吹き抜けと木目が特徴的なお家 | グッドリビング株式会社
キッチン前の腰壁を活かして設けたカウンター。
お気に入りの雑貨を飾るディスプレイ棚としてはもちろん、家の鍵やちょっとした日用品を置くスペースとしても重宝します。
ランドリールーム

こちらの実例:解放感のある南向きの家 | グッドリビング株式会社
扉付きのユニット収納に加え、可動式の棚を設けたランドリールーム。
ハンガーや洗濯ばさみなどの小物をすっきりと収められ、日々の家事がより快適になります。
シューズクローク

こちらの実例:家事ラク動線でゆったりとくつろげるお家 | グッドリビング株式会社
可動式の棚を備えたシューズクローク。
棚の高さを自在に変えられるため、背の高いブーツやレインシューズもすっきりと収まり、玄関まわりが美しく整います。
キッチン

こちらの実例:子育て&家事ラクを追求したお家 | グッドリビング株式会社
キッチン背面に設けた木製の棚は、奥行きを浅くデザインすることで動線を妨げず、空間に軽やかな印象を与えます。
観葉植物やお気に入りの雑貨を飾るディスプレイスペースとしてはもちろん、スパイス類など実用的なアイテムも手に取りやすく収納可能です。
パントリー

こちらの実例:自然と繋がるウッドデッキのある平屋 | グッドリビング株式会社
パントリーには空間に合わせてぴったりと設計した棚を配置。
限られたスペースでも無駄なく使えるため、食品や日用品をすっきりと整理できます。
トイレ

こちらの実例:回遊できる家事ラク動線の大人ナチュラルな平屋 | グッドリビング株式会社
トイレの壁に設けたくぼみに棚を設置。限られた空間を有効活用しながら、インテリアとしても映えるアクセントに。
実用性とデザイン性を兼ね備えた、上質なトイレ空間を演出します。
フリースペース

こちらの実例:インダストリアルでかっこいい男前なお家 | グッドリビング株式会社
2階のフリースペースに設けたカウンターデスク。カウンターを取り付けるだけでワークスペースとして機能し、在宅ワークや勉強の場にも活躍します。
シンプルながら空間を有効に活かす、取り入れやすいアイデアです。
造作棚の注意点

自由度の高い造作棚ですが、計画や施工の段階ではいくつかの注意ポイントがあります。メリットだけでなく、デメリットもしっかり理解しておきましょう。
また、施工業者や工務店と綿密に打合せを行うことで、サイズ感や素材、設置場所などの細かい調整がスムーズになり、後悔のない仕上がりにつながります。
設置後の移動が難しい
造作棚は空間に合わせて作れるのが魅力ですが、設置後は移動や撤去が難しいというデメリットがあります。
将来的に間取り変更やリフォームを検討する場合、固定された造作棚が邪魔になる可能性も。解体や撤去費用に費用がかかることも考慮しておきましょう。
施工業者としっかり打合せしておく
造作棚を取り入れる際は、施工業者や工務店との打合せが非常に重要です。
棚の寸法や設置場所、使用する素材など、実際の間取りや空間に合わせた細かい調整が必要だからです。
打合せでは、デザインや使い勝手の希望を具体的に伝え、費用や工期も確認しておくようにしましょう。
【打ち合わせでのポイント】
- 棚の寸法、設置場所、素材や仕上げ方法を具体的に伝える
- 家族の生活動線や使う頻度を考慮する
- 写真や図面を用意すると、イメージのズレを防ぎやすい
まとめ
この記事では、造作棚のメリット・デメリットや費用感、取り入れ方のポイントについて、実例を交えながら詳しく解説しました。
造作棚は、リビングやキッチン、ランドリールーム、子ども部屋など、用途によってサイズやデザインを自由に決められるのが大きな魅力です。
場所ごとに寸法や使い勝手を考えて計画することで、収納のしやすさや快適さが格段にアップします。
ただし、コスト面や施工上の注意点もあるため、事前の十分な検討と打ち合わせが欠かせません。
グッドリビングでは、経験豊富なスタッフにより、造作収納のアイデアや実例を取り入れた住まいづくりをご提案しています。
収納の工夫で暮らしやすさを高めたい方は、ぜひ一度グッドリビングのHPをチェックしてみてください。あなたの理想の家づくりに役立つヒントが見つかるはずです。

監修者情報
グッドリビング広報部

累計15000棟以上の実績があるグッドリビングが、WEBサイト上の情報をまとめただけの簡易的な記事でなく、実際のお客様とのコミュニケーションの中である悩みや疑問をテーマにしています。真剣に新築注文住宅を検討している読者に役立つ、価値ある中身の濃い情報をお届けしています。