COLUMN コラム
平屋住宅は近年人気が高まっていますが、15坪というコンパクトな平屋を新築したいと考えたとき、実際にどれくらいの費用がかかるのか気になる方も多いのではないでしょうか。
小さな家に住むと「狭くて不便なのでは」と不安になる一方で、「夫婦二人ならちょうどいい広さかもしれない」と考える方も少なくありません。
この記事では、15坪平屋の新築費用の内訳や、実際の間取り実例をもとに暮らしやすさを紹介します。
ローコストで建てるための工夫についても解説しますので、限られた予算の中で快適な住まいを実現したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
15坪の広さはどれくらい?

15坪の平屋は、間取りや工夫次第で子育て世帯にも対応可能です。ここでは、15坪という広さについて解説します。
㎡で見る実際の広さ
15坪はおよそ49.5㎡にあたり、一般的なマンションの1LDK〜2DK程度の広さに相当します。
畳に換算すると約30畳ほどで、LDKに加えて寝室や水回りを確保できる空間です。
ただし、廊下や仕切りが多いと使える面積が限られるため、実際の住み心地は設計によって大きく変わります。
効率的に使うためには、開放感を演出する間取りや収納への工夫が必要です。
一般的な間取り
15坪の平屋でよく採用されるのは、1LDKや2LDKの間取りです。
夫婦二人暮らしならリビングと寝室を分けた1LDKが生活動線もシンプルにまとまります。
小さな子どもがいる家庭では2LDKにして、リビングと個室を2つ確保するケースも多いです。
また、リビングと洋室を引き戸で仕切り、状況に応じて部屋を柔軟に使い分けられる間取りも人気です。
向いている家族構成
15坪平屋は、単身世帯や夫婦二人暮らしに特に向いています。
生活に必要なスペースはきちんと確保しつつ、掃除や光熱費の負担を抑えられるのが魅力です。
また、子どもが小さいうちは3人暮らしも可能ですが、成長すると手狭に感じることもあるでしょう。
将来を見据えた終の住処として選ばれるケースも多く、セカンドハウスやコンパクト移住の選択肢としても人気があります。
15坪平屋の新築費用相場はどれくらい?

平屋を新築する際の費用は、大きく分けると「建物本体にかかる費用」と「周辺工事や諸経費」の2つに整理できます。ここでは、15坪の平屋を新築する際の費用相場について解説します。
坪単価から見る概算費用
新築の総費用を知るために最初に目安となるのが坪単価です。
新築平屋の全国的な相場は50万〜80万円程度で、15坪なら以下のように計算できます。
坪単価(目安) | 15坪の建築費用(概算) |
50万円 | 約750万円 |
60万円 | 約900万円 |
70万円 | 約1,050万円 |
80万円 | 約1,200万円 |
15坪なら750万〜1,200万円ほどが相場です。
ただし、地域による建築コストの差や、選ぶ建材・設備のグレードで金額は大きく変わります。
標準的な仕様に抑えれば1,000万円前後で建てられる場合もありますが、高断熱仕様や自然素材を取り入れるとさらに費用が上がります。
土地の条件や工務店の価格設定でも変動するため、実際には早めに見積もりを依頼するのがおすすめです。
本体工事費・付帯工事費・諸経費の内訳
費用は「本体工事費」「付帯工事費」「諸経費」の3つに分かれます。
本体工事費は建物そのものにかかる費用で全体の7割ほどを占め、付帯工事費と諸経費を合わせると2〜3割が上乗せされるのが一般的です。
費用の種類 | 内容の例 | 割合(目安) |
本体工事費 | 建物本体(基礎・構造・内装・屋根など) | 約70% |
付帯工事費 | 外構工事、地盤改良、給排水引き込みなど | 約20% |
諸経費 | 登記費用、住宅ローン関連費用、火災保険料 | 約10% |
付帯工事費には、外構工事・地盤改良・給排水の引き込みなど、暮らしに必要な周辺工事が含まれます。
他にも登記費用やローン関連費用、火災保険料などが諸経費として必要です。
新築する際には建物の金額以外の土地代や付帯工事費などで、総額は大きく膨らむという点を理解しておきましょう。
15坪平屋のプラン実例と価格帯
15坪前後の平屋といっても、実際の間取りや部屋数によって使い勝手や費用感は大きく変わります。ここでは実際の坪数に基づいたプラン例と価格帯をご紹介します。
① 1LDK|12.19坪


建物価格 | 868万円(税込) |
付帯工事 | 330万円(税込) |
合計 | 1198万円(税込) |
プラン名 | S-01 |
間取り | 1LDK |
坪数/㎡数 | 12.19坪 |
12坪前後のプランは、単身者やセカンドハウス向けに選ばれることが多い広さです。
LDKと寝室を確保しつつ、水まわりをコンパクトにまとめることで生活動線をシンプルにできます。
庭やウッドデッキを組み合わせれば、狭さを感じにくい開放的な暮らし方も可能です。
費用は本体工事だけで800万〜1,000万円ほどが目安で、土地条件や仕様次第ではもう少し抑えることもできます。
こちらのプラン:S-01 – 平屋生活|静岡・神奈川・岐阜・愛知の平屋住宅専門店
② 1LDK|16.20坪

建物価格 | 1005万円(税込) |
付帯工事 | 330万円(税込) |
合計 | 1335万円(税込) |
プラン名 | EW-01 |
間取り | 1LDK |
坪数/㎡数 | 16.20坪 |
16坪規模の平屋は、居室にゆとりを持たせたい夫婦や将来的に間仕切りで2部屋に分けたい方に向いています。
LDKを広めに確保すれば、来客対応や趣味のスペースとしても活用可能です。
延床面積が増える分、建築費用は1,000万〜1,400万円程度が相場となります。
間取りの自由度が広がるため、コンパクトながら注文住宅らしさを出したい方におすすめのサイズ感です。
こちらのプラン:EW-01 – 平屋生活|静岡・神奈川・岐阜・愛知の平屋住宅専門店
③ 2LDK|19.70坪


建物価格 | 1123万円(税込) |
付帯工事 | 330万円(税込) |
合計 | 1453万円(税込) |
プラン名 | N-03 |
間取り | 2LDK |
坪数/㎡数 | 19.70坪 |
20坪近い規模になると、2LDKを実現でき、小さなお子さまがいる世帯や二世帯同居の一部利用にも対応できます。
2部屋を寝室と子ども部屋に充てつつ、リビングを中心に据えた暮らし方が可能です。
価格帯は1,100万〜1,500万円ほどで、断熱や設備にこだわればさらに上がることもあります。
少し余裕を持たせたいファミリー層に人気の広さといえるでしょう。
こちらのプラン:N-03 – 平屋生活|静岡・神奈川・岐阜・愛知の平屋住宅専門店
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15坪前後で建てられた平屋の実例を紹介
15坪と住宅面積は限られていても、おしゃれな住まいは実現可能です。ここでは、実際に15坪前後で建てられた平屋の住まいを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
実例①:白を基調とした清潔感のある住宅
シンプルな外観にはダークトーンを採用し、おしゃれな住まいに仕上がっています。
白を基調とした内装に暗めの木目を合わせ、室内を引き締まった印象に。
木目の優しさも感じられ、住む人がゆっくりと過ごせる空間です。
こちらの実例:白を基調とした清潔感のあるS様邸 ~藤枝店~ | グッドリビング株式会社
実例②:こだわりのあるコンパクトな平屋
住む人のこだわりを感じさせるリビング。
明るめの内装にダークカラーの家具を配置し、暗くなりすぎない引き締まった空間を演出しています。
玄関は土間収納も兼ねて広々とした3帖に。
来客時でも圧迫感がなく、アウトドア用品なども置いておけます。
日当たりの良い南側の掃き出し窓にはウッドデッキを設置。
洗濯スペースとして活用できるだけでなく、外との繋がりを感じられる場所です。
こちらの実例:こだわりのあるコンパクトな平屋 ~藤枝店~ | グッドリビング株式会社
15坪平屋のメリットとデメリット

15坪平屋はコンパクトで無駄のない暮らしが叶う一方、制約もあります。ここでは代表的なメリットとデメリットを整理しました。
15坪平屋のメリット
15坪平屋は建築費やランニングコストを抑えやすく、動線効率にも優れています。具体的なメリットは次の通りです。
建築費用を抑えやすい
15坪平屋の魅力のひとつが、初期費用を抑えやすいところです。
延床面積が小さいぶん建物がコンパクトなため、使用する建材や施工にかかる手間が少なく、工期も短縮されやすくなります。
そのため、同じ仕様で比較した場合でも建築総額が数百万円単位で変わることがあります。
初期費用をできるだけ少なく抑えたい方にとっては、大きなメリットといえるでしょう。
コンパクトな動線で暮らしやすい
15坪平屋の大きな特徴が、生活動線が効率的になる点です。
キッチンからダイニング、リビングまでの移動距離が短く、掃除や洗濯などの家事もスムーズに行えます。
ワンフロアなので、高齢の方や小さな子どもがいる家庭でも安心して暮らせるでしょう。
また、広すぎないため家族の気配を感じやすく、自然とコミュニケーションが生まれます。
限られた空間だからこそ、設計次第で快適さを最大化できるのが15坪平屋の強みといえます。
住む場所の選択肢が広がる
15坪規模の平屋は、限られた土地条件にも対応しやすいのが特徴です。
都市部の狭小地や変形地でも十分に建てられるため、土地購入の選択肢が広がります。
土地代が高額なエリアでも、建物がコンパクトなぶん土地購入費用を抑えられる可能性も。
敷地条件に合わせた設計がしやすいので、住みたいエリアでマイホームを実現しやすくなるのは大きなメリットです。
ランニングコストが抑えられる
小さな住まいは冷暖房効率が良く、光熱費の削減につながります。
特に15坪程度の平屋では、エアコン1台で家全体を快適に保てるケースも少なくありません。
また、外壁や屋根の面積が小さい分、将来必要になる塗装や修繕の費用も軽くなる傾向があります。
住み始めの建築費だけでなく、長い目で見たときのコストパフォーマンスが高いのも、15坪平屋の魅力といえるでしょう。
15坪平屋のデメリット
15坪平屋はプライバシーや空間の使い方に課題があり、工夫が必要です。具体的なデメリットには、次のようなものがあります。
プライバシーの確保が難しい
15坪という限られた空間では、部屋数を多く取るのが難しいため、プライバシーを確保しにくいのが課題です。
特に家族が複数人で暮らす場合は、それぞれに個室を設けられないケースも多く、生活音が気になることもあるでしょう。
可動式の間仕切りや家具の配置を工夫するなど、設計段階でどの程度の独立性を求めるかを明確にしておくことが大切です。
ライフスタイルの変化に合わせにくい
子どもの成長や在宅ワークの増加など、暮らし方は年々変わっていきます。
15坪の平屋では部屋数の追加や増築が難しく、ライフステージの変化に対応しにくい場面も出てきます。
限られた面積のなかで将来の変化を見据えるには、多目的に使えるスペースを設ける、間仕切りで空間を分けられるようにするなどの設計の工夫が必要です。
工夫しないと窮屈に感じる
限られた面積を最大限活用しないと、日常生活で窮屈さを感じる可能性があります。
収納が不足すれば物が散らかり、さらに狭さを強調してしまうでしょう。
また、窓の位置や天井高の工夫を怠ると、採光や通風が悪く圧迫感が出やすくなります。
ロフトや造作家具を取り入れるなど、「小さな家でも快適に暮らす」工夫を最大限に行いましょう。
15坪平屋を快適に作るための間取りポイント

限られた15坪の平屋でも、設計の工夫次第で広々とした暮らしを実現できます。ここでは、15坪の平屋を快適に作るためのポイントを解説します。
徹底的に無駄な空間を省く
15坪の住まいでは、廊下やデッドスペースをできるだけ削り、生活に必要な空間へ振り分ける工夫が必要です。
例えば、廊下を最小限にしてリビングと各部屋を直接つなげれば、実質的な居住スペースを広げられます。
また、収納も大きな一か所にまとめると、壁や建具に取られる余分な面積を減らせます。
こうした無駄を省く設計は、限られた空間を「体感的に広く使える」住まいにする基本です。
使えるスペースは有効活用する
小さな平屋では、床だけでなく壁や角、ちょっとした隙間まで活かす工夫をしましょう。
例えば、壁一面を収納棚にしたり、ベンチと収納を兼ねた造作家具を採用するのも、機能性とゆとりを両立できて効果的です。
キッチンや洗面などの水回りもコンパクトにまとめると、短い動線で生活がスムーズです。
限られた空間をどこまで「二重の役割を持たせられるか」を意識してみましょう。
縦の空間を利用する
平屋はどうしても床面積に限りがありますが、縦方向の空間を活かせば開放感や収納力を補えます。
天井を高くして吹き抜け風にすると、面積以上に広さを感じられるでしょう。
また、ロフトや小屋裏収納を設ければ、普段は使わない物をまとめて収納できます。
縦の空間の活用は「狭さを感じさせない工夫」と「収納不足解消」に同時に効果があるのでおすすめです。
柔軟性のある間仕切りを使用する
15坪の平屋では、暮らし方の変化に対応できる柔軟な間取りが安心です。
壁で固定するのではなく、引き戸や可動式の間仕切りを使えば、必要に応じて空間を広くも狭くもできます。
普段は大きなワンルームとして使い、来客時だけ仕切って個室をつくるといった使い分けが可能です。
生活リズムの変化や家族構成に合わせて、限られた広さでも長く快適に暮らせる工夫を凝らしてみてください。
費用を抑えてローコストに建てるコツ

新築平屋を建てる際には、設計の工夫や素材選びでコストを抑えることも可能です。ここでは、ローコストで平屋を建てるコツをご紹介します。
設計や仕様でコストダウンを意識する
建築費を抑えるためには、設計段階から無駄を省く工夫が欠かせません。
凹凸の少ない四角形に近い間取りは、シンプルで工事効率も高く、コストを下げやすいといえます。
また、窓の数を必要最低限にし、設備や建材も標準仕様を中心に選ぶと大幅な節約につながるでしょう。
グレードを落とすのではなく「優先順位をつけてこだわる部分と抑える部分を分ける」姿勢を意識してみてください。
シンプルな外観と内装素材を選ぶ
外観の形状や屋根の形は、コストに直結する部分です。
複雑な屋根やデザイン性の高い外観は施工費が増えやすいため、片流れや切妻屋根などシンプルな形にすると費用を抑えられます。
また、内装も無垢材や高級クロスではなく、量産品のフローリングやシンプルな壁材を選ぶとコストダウンが可能です。
見た目は工夫次第で十分おしゃれに仕上げられるため、素材選びでコスト管理を行うのがおすすめです。
壁や廊下を少なくする
壁や廊下は、建築費の増加だけでなく使える面積を狭めてしまう原因でもあります。
リビングとダイニングを一体化させたり、廊下を最小限にすればコスト削減と空間の有効活用が同時に叶えられます。
特に15坪の平屋では、壁を減らすことで実際の面積以上に広く感じられるのもメリット。
家具の配置や収納と合わせて、機能的でコスト効率の高い間取りを検討しましょう。
国や自治体の補助金・減税制度を活用する
ローコスト住宅でも、制度をうまく利用すればさらに負担を軽減できます。
たとえば、省エネ基準を満たした住宅には、国の支援事業や自治体独自の助成制度が使える場合も多いです。
また、住宅ローン控除や固定資産税の減額といった税制優遇制度もあります。
最新の制度は年度ごとに内容が変わるため、建築前にお住まいの自治体の情報を必ず確認しておきましょう。
まとめ
今回は、15坪の平屋の費用相場や間取り実例をご紹介しました。
15坪の平屋は、コンパクトながらも工夫次第で快適な住まいを実現できます。
限られた広さだからこそ、無駄を省いた設計や動線の工夫が重要です。
実現したい優先順位を考えつつ、予算に合わせて理想のマイホームを検討してみてください。
当グッドリビングでも、平屋のご相談をお受けしています。
平屋の建築実績も多数ありますので、これから計画を立てる方は家族の暮らし方に合う間取りを一緒に考えてみませんか?
下記ホームページよりご連絡をお待ちしております!
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監修者情報
グッドリビング広報部

累計15000棟以上の実績があるグッドリビングが、WEBサイト上の情報をまとめただけの簡易的な記事でなく、実際のお客様とのコミュニケーションの中である悩みや疑問をテーマにしています。真剣に新築注文住宅を検討している読者に役立つ、価値ある中身の濃い情報をお届けしています。