電子レンジや炊飯器など、多くの家電を使うキッチン。
時間短縮や効率の良さを考える上で、家電を「どこに置くか」はよく検討しなければなりません。
その中でも頻繁に使用する「冷蔵庫」は、キッチンの使い勝手を左右する重要な存在です。
しかし場所を間違えると使いづらかったり、生活感が出てしまったりと失敗するケースも。
そこで今回は、使いやすい冷蔵庫の位置や、気を付けておきたいポイントを解説。
さらにグッドリビングのおしゃれな実例もご紹介しますので、ぜひ楽しい家づくりのヒントにしてくださいね。
目次
作業がしやすく、無駄な動きが少ないキッチンは、効率的に料理や家事ができるもの。
このようなキッチンにするためには、頻繁に使用する「シンク」「コンロ」「冷蔵庫」の「ワークトライアングル」を意識すると良いでしょう。
これは三角形の頂点にそれぞれが位置しており、なおかつ三角形の辺にあたる距離が360~600cm以内であることが理想的といわれています。
近すぎず遠すぎないようレイアウトすれば、作業がしやすいスペースとなります。
冷蔵庫は引っ越してから設置するので、「物が出し入れしにくい」「思ったよりもキッチンが狭い」など後悔するケースがあります。
たとえば、冷蔵庫の扉を開いたときに通路の妨げになってしまうケース。
片開きタイプだと扉が大きく開くため、開く向きによっては通路を塞いでしまうことも。
またコンロの後ろに冷蔵庫があると中ものを取り出しやすくなりますが、調理中にほかの家族が開け閉めしていると落ち着かないこともあるでしょう。
アイランドキッチンやペニンシュラキッチンは前面に壁がないので、開放感があり人気があります。
しかし間取りによっては、キッチンの様子がリビングから丸見えになってしまいます。
冷蔵庫の中身が見えてしまうと生活感が出てしまい、来客時に気になってしまう方もいるのではないでしょうか。
冷蔵庫を開けたときに、においが広がってしまうケースもあります。
ニラやにんにく、香辛料など香りの強いものは、においに敏感ではない人でも気づくのではないでしょうか。
冷蔵庫がリビングに近い場合や、壁が少ない開放的な間取りは、においが広がらないよう消臭剤や密閉容器を活用するなどの対策が必要です。
冷蔵庫を置く代表的なレイアウトは以下の3つ。それぞれにメリット・デメリットがありますので、どこに置くのが最適かを決めるための参考にしましょう。
一つ目はキッチンの入り口に冷蔵庫を置くケース。
この場合、リビングやダイニングからもアクセスしやすいのがメリット。
調理中であっても、他の家族が飲み物などを出し入れしやすくなります。
使用した調味料や残り物など、食後の片付けなどもしやすくなるので、ご家族が多いご家庭は特に、メリットを感じるのではないでしょうか。
一方で、冷蔵庫を使用していると通路の妨げになってしまうことも。
またキッチンの正面にリビングがあると、冷蔵庫を開けた時に中身が丸見えになってしまう可能性もあります。
メリット | ・家族みんなが利用しやすい ・食後の片付けがラク |
デメリット | ・冷蔵庫の扉がキッチンの通路を防いでしまう ・リビングから中身が丸見えになる |
二つ目はキッチンの奥に冷蔵庫を置くケース。
この場合、冷蔵庫が「目立ちにくい」というメリットがあります。
たとえば、多くの対面キッチンではコンロ前に壁を作ることが多いもの。
その壁で視界を遮るように冷蔵庫を設置すれば、正面からは見えにくくなります。
またコンロの近くなら、調味料や食材を取り出しやすくなり、効率よく調理ができるでしょう。
デメリットとしては、キッチン内でほかの家族とすれ違えるように十分なスペースが必要であることが挙げられます。
スペースが狭いと、ほかの家族が冷蔵庫を利用したいときに、調理の手を止めて避けなければなりません。
メリット | ・冷蔵庫が目立ちにくい ・効率の良いレイアウトができる |
デメリット | ・家族との動線が重なると、作業を中断しなければならない ・十分なスペースを確保する必要がある |
三つ目は食品や日用品のストックを収納する「パントリー」に冷蔵庫を置くケース。
この場合、キッチンに冷蔵庫分のスペースが空くので、その分を収納や作業スペースなど有効的に使えます。
また冷蔵庫が別室に隠れるので、見た目もすっきりした印象に。
来客時でも冷蔵庫内を見られる心配も少なくなります。
また冷蔵庫が目立ちやすい壁付けキッチンや、アイランド・ペニンシュラキッチンの間取りにもおすすめです。
ただし冷蔵庫を置くスペースが必要なため、パントリー内の収納が少なくなることも。
またシンクやコンロから離れるため、不便に感じる可能性もあります。
メリット | ・生活感を見せずに、おしゃれな空間を維持できる ・キッチンを広々と使える |
デメリット | ・パントリーが狭くなる ・ワークトライアングルが崩れ、不便に感じやすくなる |
冷蔵庫の代表的なレイアウトについてメリット・デメリットをお伝えしました。では冷蔵庫を置くときには、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか。ここでは優先したいポイント別にご紹介します。
冷蔵庫を置くときは、扉がどちら側から開くかを確認しておきましょう。
冷蔵庫が壁側にある場合、扉が壁に当たり、十分に開けられない場合があります。
その際は、壁側とは反対に開くものを選ぶと良いでしょう。
また動線が交差しやすいキッチン入口付近や、キッチンスペースが狭い場合、扉を開けた時に作業の邪魔になる可能性もあります。
その際は、扉が両開きタイプを選ぶのがおすすめです。
片開きタイプよりも小さな可動域で開くため、スペースをとられずにすみます。
もし引き出しがあるなら、引き出した時の奥行きを考慮しなければなりません。
間取りや冷蔵庫の購入を決める際には、十分に冷蔵庫の前を行き来できるかも、チェックしておきましょう。
キッチンに冷蔵庫を置く場合は、冷蔵庫の扉を開け閉めしても、人がすれ違えるくらいのスペースが必要です。
対面キッチンであれば、キッチンと食器棚の間が「800~1,000mm」程度が理想的です。
通常の廊下幅は約750mm(75cm)なので、それよりも少し余裕を持たせるイメージです。
また冷蔵庫以外にも注意したいのが、食洗機です。
もし海外製のものなどに多い、前面に扉を倒して開けるフルオープンの食洗機を採用するなら、扉自体が60cmほどあります。
このようなタイプなら、食器が出し入れしやすいように余裕を持っておくと良いでしょう。
冷蔵庫は頻繁に利用するので、見た目だけでなく使い勝手も重視したいところ。
家族みんなの使いやすさを重視するなら、ダイニングから近い位置にあるのが理想的です。
調味料や飲み物などを取りに行きやすくなり、食後の片付けもラクになります。
小さいお子さんがいるご家庭なら、火のそばや刃物の近くに行かずにすみ安心です。
また家族にお手伝いを頼んだとしても、それほど面倒に感じずに引き受けてくれるでしょう。
デザインのコンセプトから、生活感が出てしまう冷蔵庫を見せたくない場合は、視界から遮る壁を作ると良いでしょう。
よく多いのはコンロ前に壁をたてて、その後ろに冷蔵庫を配置するケース。
壁正面の延長線上にソファーを配置すれば、リビングでくつろいていても冷蔵庫が視界に入りにくくなります。
またキッチンとリビングを直線上に配置せず、視覚的に区切られた間取りにするのもおすすめ。
たとえばキッチンとリビングをL字型に配置しすれば、キッチン内が見えにくくなりますよ。
アイランドキッチンやペニンシュラキッチンのような壁のないキッチンなら、パントリー内に隠してしまうのもおすすめです。
パントリーに冷蔵庫があると、お買い物をした後にとても便利。
冷蔵庫の中身と、パントリー内にあるストック品がまとめて管理がしやすくなります。
また冷蔵庫の音や開けた時のにおいも、気になりにくくなるでしょう。
冷蔵庫を置く際に、もうひとつ注意したいのが、「窓の位置」です。
実は夏場の窓から入る強い日差しで、冷蔵庫の消費電力が上がってしまうこともあります。
そのため、直射日光が入りやすい東・西向き窓の近くは、できるだけ避けるようにしましょう。
さらに冷蔵庫がしっかり放熱できるよう、上下左右に5cmほどの隙間を開けておくと、効率的に稼働します。
お客様のこだわりを形にしてきたグッドリビングには、家づくりのヒントとなる施工事例が15,000棟以上もあります。そこで今回は冷蔵庫を含めたキッチンの「使いやすさ」、そして「見た目」のバランスを上手く取り入れた実例を2つご紹介します。
床や天井、家具に木目調の素材を使い、シンプルで落ち着いた印象の素敵なリビング。
リビングの隣にはキッチンが配置されており、入り口には冷蔵庫が配置されている間取りです。
こちらの住まいのようにキッチンの前に壁を立ち上げると、調理中に散乱しがちな手元が見えにくくなります。
またこちらの間取りでは、冷蔵庫の横に家電を並べ、冷蔵庫の向かい側にはシンク、さらに奥にはコンロがあり、家事動線がコンパクトになるように設計されています。
こちらはリビングのテレビ側から見たアングルです。
奥にはダイニングがあり、そちらからも冷蔵庫やキッチンにアクセスしやすくなっています。
キッチンの正面には大きな窓、そしてウッドデッキがあります。
外遊びする子どもたちの声を聴きながらお料理する時間は、とても愛おしくかけがえにないひと時となるでしょう。
こちらはアイランドキッチンが印象的なナチュラルモダンテイストのお住まい。
リビングダイニングとキッチンとの壁を極力なくし、開放的で広々とした空間に。
キッチンへは前後左右、どちらの方向からもアクセスでき、自然と家族が集まれる場所となっています。
こちらの住まいでのポイントは、冷蔵庫はリビングとキッチンの間に壁を設け、リビングからは直接見えないように設計されていること。
キッチンとダイニング、そしてリビングをL字型に配置することで、リビングと視覚的に区切られ、生活感を感じさせない間取りとなっています。
今回の記事ではキッチンレイアウトの決め手となる「冷蔵庫の位置」や、「冷蔵庫の場所を決める上で、気を付けておきたいポイント」について解説しました。
冷蔵庫は、「シンク」「コンロ」とのワークトライアングルを意識して配置するのもひとつ。
その上で、家族の使いやすさを重視するのか、それともインテリアのデザイン性を重視するのか、それぞれのコンセプトに合わせて決めて頂くとよいでしょう。
もし新築の間取りを検討する上で、「キッチンの使い勝手をもっと良くしたい!」「我が家の理想的な冷蔵庫の配置は?」など疑問がありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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