2024.11.26
「家族が集まるリビングは明るく開放的な空間にしたい」。
そんな思いから「吹き抜けのある間取り」に惹かれる方は多いのではないでしょうか。
吹き抜けのある家は空間が縦方向に広がるため、上から照明を吊して梁をあえて見せるなど、おしゃれなデザインもありますよね。
吹き抜けをおしゃれに見せるためには、「窓」にこだわることも大事なポイント。
そこで今回は「吹き抜け窓」を選ぶポイントや注意点について解説します。
グッドリビングで建てたおしゃれな実例もご紹介しますので、ぜひ最後までチェックしてくださいね。
目次
天井が高い吹き抜けには、多くの場合、「FIXタイプ」と「開閉タイプ」を設置します。
「FIXタイプ」とは壁に固定された開閉できない窓で、気密性や防音性に優れています。
一方「開閉タイプ」の代表的なものは、開き方が異なる「滑り出し窓」があります。
縦滑り出し窓 | 窓の縦の側面を軸にして垂直に開閉する |
横滑り出し窓 | 窓の横の側面を軸にして水平に開閉する |
高所用の滑り出し窓はボールチェーンや電動ユニットで操作し、手が届かない場所でも開閉が可能です。
吹き抜け窓のメリットには、採光性の高さが挙げられます。
高い位置に窓を設置できるので自然光を効率よく取り入れられ、狭小地など日当たりが悪くやすい場所でも明るい空間が作れます。
また吹き抜け窓は外観デザインや室内のインテリアとしても、非常に大きな役割を果たします。
例えば縦長や横長の窓を並べてラインを強調させたデザインや、大きな窓を設置してインパクトのあるデザインにするなどさまざまです。
窓から差しこむ日の入り方や、吹き抜けのある2階から見える景色から、季節の移り変わりを感じられるのも魅力の一つといえるでしょう。
吹き抜け窓はメリットがある一方で、デメリットもあります。後悔しないように対策を練る上でも、どのようなデメリットがあるか理解しておきましょう。
窓は外気の影響を受けやすいもの。
窓の大きさや数によっては熱が出入りしやすく、室温の管理が難しい一面も。
冬は窓を通して冷気が伝わりやすく、夏は強い日差しが差し込むことで、暑さを感じやすくなります。
吹き抜けは空間に高さがあるため、空気の循環が滞りやすくなるのもデメリット。
冷暖房設備を使用しても、「冬場は暖気が上昇して足元がいつまでも寒い」「夏場は日差しで冷気が暖められて涼しくならない」といった現象が起こりやすくなります。
さらに吹き抜け窓によって、熱の出入りを促してしまう可能性も。
そうなれば年中、冷暖房費がかかってしまいます。
吹き抜け窓を西側に取り付けると、西日による眩しさや、テレビが見づらくなることがあります
また日差しが強い夏は夕方以降も室温が上昇しやすく、エアコンを稼働する時間が長くなる可能性があるでしょう。
吹き抜けは空間に高さがあるため、天井の高い位置にダイナミックな大きさの窓を設置できるのが魅力です。
しかし、近隣に2階以上の建物がある場合、中の様子が外から丸見えになってしまうケースも見受けられます。
吹き抜け窓を設置する際には、外からの見え方に十分注意する必要があります。
高所にある吹き抜け窓は、定期的な掃除やメンテナンスが大変です。
しかし長期間放置しておくと、空調で舞い上がったホコリがたまってしまいます。
また冬場は結露によるカビが発生しやすくなることも。
ホコリやカビはアレルギーなどを引き起こす原因にもなりますので、掃除やメンテナンス方法はしっかり検討しておく必要があります。
吹き抜け窓のデメリットである「熱の出入り」や「外からの視線」は、事前に対策できるもの。具体的には以下の対策が効果的です。
窓から伝わる「暑さ・寒さ」を抑えるには、まず「断熱性の高い窓」を選びましょう。
断熱窓には次のような特徴があります。
複層ガラス(ペアガラス) | 2枚(または3枚)のガラスの間に空気層またはガス層を設けることで、熱の伝導を抑える。また防音性も高まる。 |
Low-E(ローイーガラス) | ガラスの表面に特殊な金属膜をコーティングしたもので、室内の熱を外に逃がさず、または外からの熱を反射して室内に入れない効果がある。 |
樹脂製の窓枠 | 熱を伝えにくい樹脂製を窓枠にすることで、断熱性を高める。結露も防げる。 |
これらの窓を組み合わせて、外気の熱や冷気を遮断し室温を保持すれば、季節を問わず快適な環境が得られます。
また窓の種類は先述したように「FIXタイプ」と「開閉タイプ」がありますが、より気密性を求めるなら「FIXタイプ」を採用すると良いでしょう。
外からの視線を防ぐには、隣家の窓やバルコニーの位置と重ならないように窓を設置することがまず挙げられます。
どうしても避けられない場合は、「すりガラス(型ガラス)」を選ぶのもおすすめ。
外からの視線を防ぎつつ、自然光を取り込むことができます。
もしせっかくの景観を楽しみたいなら、透明ガラスのほうがよいでしょう。
その場合は横長・縦長といったスリット窓や、小さなスクエア窓をいくつか配置してみましょう。
視線が入りにくくしつつも、外の景色は楽しめるデザインが可能ですよ。
吹き抜け窓への工夫以外にも、快適な住まいにする対策はまだあります。ここでは代表的な3つをご紹介します。
おしゃれな吹き抜けのある空間の中で快適に過ごすには、空気の循環を良くすることがポイントです。
そこでおすすめしたいのが、「シーリングファン」です。
シーリングファンとは、天井に取り付けたファンの羽根を回転させ、室内の空気を循環させる役割があります。
シーリングファンは季節によって回転方向を変えることができ、部屋内の温度にムラができにくなります。
例えば、夏は反時計回りに回転して床にたまっている冷気を上方向へ流し、冬は時計回りに回転させて天井付近の暖気を下方向に流せます。
シーリングファン以外にも、もっと手軽なものなら「サーキュレーター」もおすすめ。
サーキュレーターは小型で移動しやすいので、空気の流れが必要な場所に簡単に持ち運びできるため便利です。
空気の循環が良くなれば、光熱費を抑えることにもつながります。
強い日差しや眩しさを容易にコントロールするなら、窓にブラインドやロールスクリーンを利用する効果的です。
ブラインドとは細い羽根状の部品の角度を変えて、室内に入る日差しの量を調整できるもの。
横向きに羽根が並んだタイプや、縦向きに羽根が並んだものがあり、どちらも木製やアルミ製など素材や種類が豊富なのが特徴です。
必要に応じて上下もしくは左右に開閉もできます。
ただし、デザイン性が高く、機能性にも優れているブラインドですが、羽根がいくつも並ぶため、掃除の手間が増えるという難点も。
その点が気になる方には、一枚の布で目隠しができる、下記のような「ロールスクリーン」を選ぶと良いでしょう。
ロールスクリーンは光を遮断するのに優れており、カーテンのような役割を果たします。
生地の素材もさまざまで、遮光性の高いものから、やわらかい光を通すものまで多様です。
またブラインドよりもホコリなどがたまりにくく、取り外して洗えるものや、軽くふき取って掃除できるなどメンテナンスがラクなのも魅力です。
ブラインド、ロールスクリーンはどちらも眩しさの軽減だけでなく、外からの視線を遮る意味でも利用できます。
吹き抜け窓を計画する際には、ぜひ一緒に検討してみましょう。
吹き抜け窓は掃除やメンテナンスに手間がかかるため、どのように行うかを確認しておくことが大切。
家具の移動が邪魔にならない場所への設置や、2階や階段の踊り場から掃除できるよう間取りなどイメージしておきましょう。
高所用の脚立や伸縮できる掃除用具などを置けるスペースも作っておきたいところ。
またシーリングファンや照明があれば、合わせて検討しましょう。
とくに照明は電球交換も必要ですので、自分たちで作業できると安心です。
おしゃれで開放感のある空間が実現する「吹き抜けのある暮らし」。このような間取りはとても人気があり、グッドリビングでも多くのお客様からご要望をいただいています。このコラムではお客様のこだわりが詰まった素敵な住まいの一部をご紹介します。ぜひ家づくりの参考にしてくださいね。
ダイニングテーブルの頭上が、吹き抜けになっているこちらのお住まい。
たっぷりの光が降り注ぐ大きな窓が、お部屋全体を明るくさわやかな空間に。
ブルーグレーのアクセントカラーがとても素敵なリビング。
ヘキサゴン柄のカーペットやソファーもブルー系統でまとめられており、さわやかでモダンな印象に。
まるでカフェのような落ち着いたお部屋では、たとえ忙しい毎日でもゆったりとした時間を過ごせることでしょう。
ナチュラルでありながら、直線的なデザインがすっきりとした印象をあたえるこちらの住まい。
こちらもダイニングと階段に吹き抜けを採用しています。
階段から2Fホールにかけては細いアイアンの手すりを使い、立ち上がる壁を少なくすることで、より広々とした空間に。
窓は大胆にサイズをとった大きな窓を採用。
壁が少ないため、天井への視界が広がります。
頭上には設けられたブラックのシーリングファンは、インテリアとしても引き立ちますね。
リビングにも大きく開けた窓から日が入り、とても心地が良さそうですね。
木の温かみのある素材とブラックの金属を組みあわせたインテリアによってコントラストが生まれ、モダン的ですっきりとした住まいは、お手本にしたくなる空間です。
今回の記事では、吹き抜けを快適でおしゃれに見せるために重要な「吹き抜け窓」の選び方や注意点について解説しました。
選び方のポイントとしては、①気密性・断熱性の高いものを選ぶ、②外からプライバシーを確保できるものを選ぶこと。
そしてさらに快適にすごすためには、「空気の循環を良くすること」「直射日光を調整できるブラインドやロールスクリーンを設置する」「掃除やメンテナンスも考慮する」こと大切です。
また窓以外の構造が高気密・高断熱であれば、窓だけではカバーしきれない部分もフォローでき安心ですよね。
グッドリビングなら、断熱窓はもちろん、耐震性にも優れた構造が標準装備。
さらに完全自由設計の商品プラン「TATTA!(タッタ!)」は、予算が組みやすくてうれしい「定額制」。
「吹き抜けのある家」などご要望に応じて、自由にプランニングできます。
「実際にどんな家が建つのか見てみたい!」と思われた方は、ぜひモデルハウスにご来場ください。
施工事例も豊富なので、きっと家づくりのアイデアもたくさん見つかるはずですよ。
その他、家づくりの疑問点や費用面、土地探しのことなど、無料相談もおこなっています。ご不明な点がありましたら、何でもお気軽にご相談ください。
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