2024.07.30
住宅のキッチンや洗面所によく設置されている床下収納。
ものが散らかりやすい場所で隠れた収納として使えるので便利ですが、何を入れるべきか分からず持て余している人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、床下収納に入れられる物や入れてはいけない物、上手な使い方をご紹介!
床下収納は少し工夫すればグッと使いやすくなりますので、まだ活用できていない方はぜひ参考にしてみてください。
目次
床下収納とは、建物の床下に設置された収納を目的としたスペースのことです。
一般的な木造住宅の場合、地面から床までの距離が45cm以上確保することが建築基準法で定められているため、必然的に床の下にはデッドスペースが生じます。
給排水管や電気線が床下を通っていますが、それでも使われていないスペースの方が多く、その部分を有効活用したのが床下収納です。
床下収納として一般的に使用されているのは3タイプあります。
蓋タイプ | 床下収納の上に蓋をする形で扉が付いているタイプ。蓋を取り外して開閉するため大きな物の出し入れがしやすいですが、外した蓋を置くスペースが必要です。 |
扉タイプ | 床下収納の扉を引っ張って開閉するタイプ。扉状に開閉するため場所は取りませんが、物の出し入れの際に扉が邪魔をする可能性があります。 |
スライドタイプ | 床下収納の上に取り付けた扉をスライドさせて開閉するタイプ。扉を持ち上げて開閉する必要がないため、場所を取らず気軽に開閉できます。ただ、物を入れすぎると扉に物が挟まったり、開閉がしにくくなります。 |
よく採用されているのは蓋タイプですが、スライドタイプも使い勝手が良くおすすめです。
家の広さや自宅の収納スタイルと相談しながら選びましょう。
床下収納は上手く活用できれば住宅の収納力が格段にアップして便利ですが、床下を利用するという特性上、通常の収納よりも入れる物に少し気を遣わなければなりません。
ここからは、具体例を交えつつ床下収納に「入れておけるもの」と「入れてはいけないもの」をご紹介します。
長期保存が可能な食べ物・飲み物
長期保存ができる食べ物や飲み物は、床下収納に入れるのに適しています。
例えば、缶詰・レトルト食品・缶やペットボトルの飲料・防災用の非常食などは、湿気や温度変化にも強いのでおすすめです。
ただ、「インスタント食品」や「米」も温度変化による影響を受けにくい食品ですが、コクゾウムシやメイガといった家の中に湧きやすい虫が好むものなので注意が必要です。
出し入れ頻度の少ないもの
床下収納は頻繁に開閉しやすい作りではないので、あまり使わない物を入れておくのに適しています。
例えば、カセットコンロ・ホットプレート・大きな鍋などは、家庭によっては年に数回しか使わない場合も多いので入れておくと便利です。
また、土鍋・かき氷機・重箱などの季節的な用品も時期が来ないと使わないことがほとんどなので向いているでしょう。
重くないもの
床下収納は下に深さがあり、取り出す際には屈んで体に負荷が掛かりやすいので、重くないものを入れましょう。
例えばティッシュ・キッチンペーパー・洗剤などの日用品類は、持ち上げるのに苦労するものではなく、月に数回程度の使用頻度なのでストックしておくのに最適です。
食品のように賞味期限を気にしなくても良いので、収納に入れているものを忘れがちな人でも安心でしょう。
期限が短い食べ物・飲み物
床下収納は、取り出すのに少し手間が掛かるのに加えて、収納してしまえば目に付きません。
そのため、期限が短い食べ物や飲み物は入れない方が良いでしょう。
また、長持ちする飲み物や食べ物であっても、開封済みのものは湿気に弱く、虫も湧きやすいため辞めておきましょう。
湿気に弱いもの
床下は、外気の影響を受けやすい上に湿気が溜まりやすい場所なので、湿気に弱い物には向きません。
例えば、洋服・布団などの布類、雑誌や新聞などの紙類は、湿気に弱く虫やカビが発生する原因にもなります。
また、パスタなどの乾麺や小麦粉は比較的長持ちする食品ですが、湿気に弱い食品でもあるため床下収納には不向きです。
床下収納は、キッチンや洗面所の家事動線に確保できる収納なので便利なものです。
その特性を深く理解するために、メリットも押さえておきましょう。
通常のクローゼットと違い、床下収納はもともと存在するデッドスペースを有効活用しているため、住宅として使える面積を減らさずに収納を確保できます。
特に、物が多くなりがちなのにスペースが限られているキッチンやランドリー周辺などでは、床下収納を上手く活用することで、よりスッキリした空間にできるでしょう。
一般的に床下収納はキッチンや洗面所に1~2ヶ所設置される場合が多いですが、家全体の収納に割ける面積が少なければ複数箇所に取り入れてみるのもアリです。
床下収納の収納ボックスを取り外せば、普段見ることのできない家の基礎部分が確認できます。
シロアリ点検、水道の水漏れ、その他の家の異常などを確認するのには、床下への入り口があると便利です。
床下収納には床下にあるという特性があるため、通常のクローゼットとは違うデメリットがあります。
ここでは、床下収納のデメリットについて解説していきます。
床下収納は、床より下にある閉鎖的な空間なため湿気やホコリが溜まりやすく、カビのニオイ・ホコリ汚れが気になりやすいです。
そのため、定期的なお掃除やニオイ・カビ対策が必要となります。
床下収納は、足下よりさらに下の低い位置から物を出し入れすることになるため、扉の開け閉めや物の出し入れが面倒になりやすいです。
体に不安がある方は、腰や膝を痛めないように注意する必要もあるでしょう。
重い物を入れない、頻繁な開閉が必要ないものを入れる、などといった対策を事前にしておくのが大切です。
ここからは、床下収納をより上手く活用する方法をご紹介します。
百均やホームセンターで買えるものを活用したり、入れ方を少し工夫するだけで床下収納は大幅に使いやすくなりますので、ぜひ参考にしてみてください。
ホームセンターや百均などで購入できるファイルボックスは、その名の通り書類を種類別に分けるためのものですが、床下収納など限られたスペースの中で色んな物を仕切るのにも便利です。
同じデザインのファイルボックスで幅・高さだけが違う物が販売されていることも多いので、床下収納の大きさに合わせてぴったり収納できます。
同じ物を組み合わせることで、見た目もスッキリするのでおすすめです。
床下収納のスペースは限られており、構造的に上から見下ろす形になるので、ラベリングしておくと便利です。
さらに入れている物をリスト化しておくと忘れ防止になり、管理がしやすいでしょう。
ラベルに商品名・入れた日付・賞味期限などを記載しておくと一目で分かり、期限切れの心配も減らせます。
賞味期限が短かったり、近い物は期限切れを防止するために上に収納しておくのが良いでしょう。
また、床下収納は頻繁に開ける場所ではないため、おおよその期限すらも忘れがちです。
そのため、定期的に床下収納内の整理や中身を見直す必要があります。
床下収納も収納ではありますが、クローゼットとは使い勝手や庫内の環境が違うため、注意点も違っています。
ここからは、床下収納の注意点について解説していきます。
床下収納は常に日が当たらないので比較的涼しい場所ではありますが、閉鎖的な空間なので湿気がこもりやすいです。
そのため、カビや嫌なニオイ、虫が発生する可能性が高い場所でもあります。
食品を保管することを想定している場合は、特に防湿剤や防カビ剤などの対策は必須でしょう。
食品に影響がでない虫除けシートや吸湿剤として新聞紙を一緒に入れておくのもおすすめです。
床下収納には、あまり重い物を入れないように注意しましょう。
重い物を入れると取り出しにくいのもありますが、床下収納自体が破損してしまう可能性があります。
床下収納が破損してしまえば、収納が取り外せなくなったり、修理の費用が掛かかってしまうでしょう。
床下収納は、扉の下にボックス形の収納スペースが付いているのが一般的ですが、当グッドリビングでは大容量の床下収納を採用した間取りもご提案しています。
こちらの実例では、スキップフロアの段差を有効活用し、約11畳の床下収納を確保。
アウトドア用品・防災グッズ・季節用品など、まるごと収納できるのに人目に付かない場所なので、大変便利ですよ。
今回は、床下収納に入れていいもの・入れてはいけないものや、上手な使い方について解説しました。
床下収納は、物の出し入れが億劫になってしまう面もありますが、上手く活用できれば散らかりがちなキッチンやランドリースペースを綺麗に見せることができます。
ぜひ上手な使い方を参考に活用してみてくださいね。
グッドリビングでは、今回ご紹介した大容量の床下収納をモデルハウスにて展示中。
間取り関係で大きなクローゼットを確保できない方、床下収納を大いに活用したい方、隠された収納が気になる方など、ぜひご来場してお試しください。
経験豊富なスタッフがご案内・ご提案いたしますので、ぜひご希望もお聞かせください!