2024.07.01
コストを抑え、入居までが短期間で行える「建売住宅」ですが、「建売は買った後で後悔しやすい」など、否定的な意見もあります。
そこで今回の記事では、「建売住宅はやめたほうがいい」といわれる理由を4つご紹介します。
またデメリットだけでなくメリットもお伝えしたうえで、注文住宅との違いも解説します。
建売・注文住宅が向いている人・向いていない人の特徴もまとめましたので、戸建てを買うのに迷っている方はぜひ参考にしてください。
目次
建売住宅とは、土地と建物がセットで販売される住宅のことです。
建物の大きさや間取り、外観や内装の仕様、住宅設備などが、住宅会社独自の設定によって組み込まれており、購入者は契約から入居までがスムーズにできます。
住宅金融支援機構によって集計されたフラット35利用者調査(2022年)をもとに、建売住宅と注文住宅の比較について、一覧表にまとめました。
建売住宅 | 注文住宅 | 土地付き注文住宅 | |
購入金額 | 3,719万円 | 3,717万円 | 4,694万円 |
融資金額 | 3,185万円 | 2,967万円 | 4,018万円 |
世帯年収 | 594万円 | 624万円 | 660万円 |
平均年齢 | 41.7歳 | 46.2歳 | 39.6歳 |
住宅面積 | 101.9㎡ | 122.8㎡ | 111.5㎡ |
平均購入金額を見てみると、土地付き注文住宅が4,694万円と最も高いことがわかります。
一方、建売と注文住宅はどちらも3,700万円前後で、ほとんど差がみられませんでした。
しかし、注文住宅は土地の購入費用が別途必要になりますので、土地の有無、費用によっては高くなる可能性も。
つまり、「新築の一戸建てを建てるなら、建売住宅が最も安く購入できる」といえます。
戸建てを建てる際に、注文住宅と比較されることが多い建売住宅ですが、「建売は失敗」「やめておいたほうがいい」という情報も、ちらほら見聞きします。
なぜそのような声があがるのか、その理由として4つのデメリットについて解説します。
建売は土地と建物がセットになっているので、希望の立地が選べません。
すでに土地をお持ちの方や、通勤や通学の都合で、希望エリアが限定されている場合、建売は不利ともいえます。
建売は規格化されたものが多く、シンプルで使い勝手の良い一般的な間取りで設計されています。
しかし、構造が複雑で、特徴的な間取り(2階リビング、バリアフリー住宅など)は、少ない傾向にあります。
土地を一括購入して区画割りし、建物を建てて販売する分譲住宅は、資材を大量に調達し建築費用を抑えることが可能ですが、外観や間取りはやはり似てしまいます。
そのような理由から、建売が安っぽいイメージを持たれるのは、同じ外観が立ち並び、「なんとなく恥ずかしい」と思う方が多いと考えられます。
建売はすでに完成した状態で販売されることが多いので、どのような施工がされているかは見えづらいもの。
信頼のおける施工業者でない場合、ずさんな現場管理や手抜き工事が発覚し、住んでからの不具合や問題が生じる可能性も。
また欠陥ではなくとも、コストを抑えるため、設備や断熱材といった品質のグレードを落としている可能性もあります。
デメリットがある一方で、建売ならではのメリットもあります。ここでは4つに絞って解説します。
土地と建物がセットになっている建売は、立地条件が合えば、土地を探す手間が不要に。
また分譲住宅のような大規模な建売は、交通の便が良く、商業施設や病院の近いなど、利便性や人気が高い地域で販売される傾向があります。
建売は建物が完成しているので、契約を決めたら入居までの期間が短く済みます。
入居までの予定が立てやすいので、たとえば子どもの転入時期にあわせての引っ越しも可能です。
「実際に目で見てから契約できる」というのも、建売のメリットといえます。
内覧会に参加し、家の中を歩いてみることで、家事動線や収納量、インテリアのサイズ感などイメージしやすくなります。
また住み心地を左右する日当たりや騒音は、体感によって感じ方が異なるもの。
完成している物件なら、事前に確認できて安心です。
建物・土地がセット価格になっているので、予算が立てやすいのもメリット。
追加費用の心配も少なくすみますし、注文住宅のように設計の打ち合わせや工事が長引いてしまい、余計な費用がかさむ、ということも防げます。
建売とよく比較されるのが注文住宅です。注文住宅は購入した土地に、工務店やハウスメーカーに設計や施工を依頼して家を建築します。
建売と比較していただきやすいよう、ここでは注文住宅のメリットも5つご紹介します。
注文住宅は、交通アクセスの良さや生活の便利さ、周辺環境を考慮したうえで、自分で住む場所を選べます。
土地の形状によって、間取りの幅も広がるのも注文住宅の魅力のひとつ。
傾斜地の高低差を活かして地下室やガレージを設けた眺めの良い家や、広い土地を購入して、ワンフロアでの生活が可能な平屋を建てることも可能です。
注文住宅の一番のメリットは、「こだわりを形にできる」ということでしょう。
住みよい暮らしは、家族のライフスタイルによってさまざま。
注文住宅はそのライフスタイルにあわせて、自由に間取りを決められます。
また将来を見越して、リフォームしやすいのもメリット。
たとえば、子どもが小さいうちは子ども部屋をひと間にし、成長に応じて間に壁を設置するなど、暮らしの変化に合わせた間取りが可能です。
外壁や屋根材などの外装はもちろん、内装のデザインが選べるのも、注文住宅が持つ大きなメリット。
「北欧のインテリアが合う、ナチュラルモダンな家に住みたい」、「開放感のある西海岸スタイルの家が憧れ」、「洗練されたホテルライクの雰囲気にしたい」など、自分好みのテイストに仕上げられます。
快適な住まいには、設備が充実していることも重要です。
しかし、どの設備が必要か、それは予算やライフスタイルによって異なります。
注文住宅は、ご家族の好みや暮らしにあった設備や機能を、新築の段階でカスタマイズできます。
注文住宅は、家の建設過程を見ることも可能です。
「断熱材はちゃんと入っているか」、「基礎の高さはあっているか」など、完成後には確認できない場所も、ご自身で確認ができます。
また理想のマイホームができあがっていく工程は、家族の話に花が咲き、素敵な思い出のひとつにもなるでしょう。
注文住宅のメリットを解説しましたが、やはりデメリットもあります。ここでは3つにまとめましたので、しっかり確認しておきましょう。
注文住宅は土地探しも含めると、契約までに数か月~半年以上はかかります。
契約後も、設計や仕様の打ち合わせに1~2カ月以上、工期は数か月~半年ほど要するのが一般的です。
そのため、契約から引き渡しまでは早くても約半年、またはそれ以上かかる場合があります。
注文住宅を建てる場合、魅力的なプランを提示されると、つい追加費用がかさみ、予算がオーバーしてしまうことも。
また、予想していた以上の諸経費がかかるケースもあります。
設備にこだわるのか、間取りに重点をおくのかポイントを絞り、毎月のローンの支払いが負担にならないよう、十分に考慮しながら計画を立てましょう。
注文住宅は図面上での打ち合わせになります(3Dパースを提示されることもある)。
しかし部屋のサイズ感や天井までの高さがイメージしにくく、実際に建ってみたら、「思っていたよりも狭い」と感じることも。
また打ち合わせでサンプルを確認していたのに、壁や床の色がイメージしていたよりも濃かった・薄かったという場合も。
実はサンプルサイズだと、実際よりも色が濃く見えてしまう傾向があります。
可能であれば、ショールームで実物に近いサイズを確認しておきましょう。
「建売」や「注文住宅」のメリット・デメリットを確認したうえで、いざ建売住宅を買う前にしておきたいポイントをご紹介します。買ってからのトラブルを防ぐためにも、しっかりと押さえておきましょう。
建売を購入する際には、事前に物件を見せてもらうことが大切です。
外観から内装に至るまで欠陥や不備はないか、しっかり確認しておきましょう。
また内覧会の日時に限らず、時間帯や天候、曜日を変えて見に行ってみるのもおすすめです。
何度か足を運ぶうちに、新たに気になる点が出てくることも。
そのような場合は、すぐに販売会社に確認し、対応してもらいましょう。
建築途中でどういった検査が行われ、どのように評価されたのかは、書類で確認ができます。
住宅性能評価書は、客観的な基準に基づき評価された住宅性能を記載した書面です。
購入前に内容には、必ず性能をチェックしたうえで、契約を進めるようにしましょう。
これまで解説してきた点から、「建売」と「注文住宅」のそれぞれ向いている人をまとめました。
どっちを選ぶか迷われる際には、ぜひ参考にしてください。
建売住宅に向いている人
注文住宅に向いている人
土地選びや打ち合わせに時間をかけることなく、スピーディーに入居が可能な「建売住宅」。
コストを抑え、実際に完成した物件を見られるというメリットもありましたが、やはりデメリットもありました。
今回のコラムでは、「建売住宅はやめたほうがいい」といわれる理由として、
の4つについて解説しました。
住んでみてから後悔しないためにも、事前に内覧会で現場をくまなくチェックし、時間帯や曜日を変えてさらに確認しておくことが大切です。
さらに、住宅性能評価書で家の性能を必ずチェックするようにしましょう。
また今回の記事では、比較対象として注文住宅のメリット・デメリットも解説しました。
注文住宅は建売に比べ、費用や時間がかかるのがデメリットでもありましたが、間取りや設備、デザインに至るまで、ご家族の思いを形にできます。
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