COLUMN コラム
「家を建てるなら、家事効率の良い間取りが理想だけど、予算は抑えたい」。そんな人におすすめなのが「平屋」という選択。
ワンフロアで完結する平屋は、スムーズな動線づくりが可能であり、子育て世帯や共働き夫婦にとってメリットを感じられる間取りです。
この記事では、「なぜ今平屋が注目されているのか」について、いくつかの実例を交えながらその魅力をご紹介するとともに、「家事がラクになる間取り」のポイントについて詳しく解説します。
また、コストを抑えながら注文住宅を建てるコツもお伝えしますので、家づくりの参考にしてください。
平屋がおすすめな理由

平屋は生活スペースがワンフロアにまとまっているため、無駄を省いたコンパクトな設計がしやすく、子育て世帯や共働き夫婦も暮らしやすいのが魅力です。具体的には4つの大きなメリットがあります。
①無駄なスペースをなくせる
平屋は階段や廊下といった移動専用のスペースが不要なため、部屋同士の移動もコンパクトに。
行き止まりがなく、複数のルートから移動できる「回遊性のある間取り」が実現しやすくなります。
こうした間取りは家事の時間短縮や、移動負担も軽減につながり、家事や子育てで忙しい家庭からも人気を集めています。
子育て中でも目が届きやすい
平屋はすべての部屋が同じフロアにあるため、家族とのコミュニケーションが取りやすいといった特徴もあります。
例えば、キッチンで料理をしながら、リビングで遊ぶ子どもの様子を見守ることも可能であり、家事の最中に泣き声が聞こえても、すぐに気づいて駆け付けられます。
平屋ではこうした「ながら育児」や「ながら家事」がしやすく、子育て中や共働きの家庭にとっては大きなメリットを感じる部分の一つと言えます。
バリアフリー・耐震面など将来も安心
平屋は階段がないため、バリアフリーな環境づくりにも最適です。
段差のない間取りは、小さな子どもにとっても落下や転倒のリスクがなく安心して暮らせます。
もちろん、家族が高齢になっても上下移動がない平屋は暮らしやすく、介護や車いすが必要になった場合でも、大がかりなリフォームを行わずに済むこともあります。
さらに、平屋は2階建てに比べて建物の重心が低いため、地震の揺れに強いといった特徴も。
ワンフロアで構成された間取りはメンテナンスもしやすく、家の寿命を延ばしやすい点も平屋のメリットと言えるでしょう。
光熱費も抑えやすい
平屋は各空間がつながっているため、空調効率が良く、冷暖房が行き届きやすいというメリットもあります。
LDKと各個室が隣接した間取りなら、エアコンの台数を抑えても家全体の温度調節がしやすく、光熱費の節約にもなります。
家事効率の良い間取りを作るポイント

家事効率を上げるには動線と収納の配置を意識することが大切です。特に「回遊性を作る」「ながら家事ができる」「家事動線上に収納を組み込む」の3点をポイントとして意識してみると実現しやすくなります。
ポイント①回遊性のある間取りにする
回遊性のある間取りとは、キッチン・洗面所・ファミリークローゼット・リビングがぐるりと回れるように配置した間取りのことです。
左右どちらの方向からも行き来ができるため、移動の無駄が少なくなり、家事がスムーズに行えます。
ポイント②「ながら」家事ができるかをイメージしておく
時間に追われる子育て世帯や共働き夫婦だからこそ、「ながら」でこなせる住まいはぜひ取り入れたいポイント。
例えば、「洗濯をしながら掃除をする」「料理をしながら子どもの宿題を見る」など、家事と育児が同時にできれば、日々の負担はぐっと減ります。
③家事と収納はセットで考える
「キッチン+パントリー」「ランドリールーム+ファミリークローゼット」など、家事動線の中に収納を組み込めば、片付けや準備の手間を最小限に抑えられます。
家事がラクになる間取りの実例

先述したように、家事効率を上げるには、動作の流れをイメージした間取りの配置がポイント。さらに具体的なイメージをつかむために、料理や洗濯、片付けや掃除などを「できるだけ短く、ラクにこなす」ためのアイディアを実例を交えながら解説します。
回遊型キッチン~パントリー
回遊型キッチンとは、キッチンを中心に「ぐるりと回れる」動線が特徴のレイアウトのこと。
キッチンの左右どちらからでもアクセスでき、パントリーやランドリールームを配置すれば、料理・洗濯・片付けが同時進行できます。

こちらの事例:子育て&家事ラクを追求したお家
例えばこちらの事例のように、収納力のあるパントリーを配置すれば、食材のストックや調理器具の出し入れがスムーズに。
また、一か所にまとめることで在庫管理も一目で把握でき、買い物後の片付けもラクになります。
家事の同時進行が可能な「回遊型」の間取り
・回遊型キッチン~ランドリールーム
回遊型キッチンとランドリールームを配置した間取りは、家事の同時進行が可能に。料理の合間に洗濯ができるため、家事の時短につながります。

こちらの事例:回遊できる家事ラク動線の大人ナチュラルな平屋
さらに、キッチンと横並びでダイニングを配置すれば、料理から配膳、片付けの流れがスムーズに行えます。
洗濯から収納を時間短縮できる間取り
・ランドリールーム~ファミリークローゼット

こちらの事例:廊下のない平屋
洗濯機や室内干しスペースを設けたランドリールームと、家族の衣類をまとめて収納するファミリークローゼットを配置した間取りは、洗濯時の手間を省くのに効果的です。
「洗う・干す・たたむ・しまう」までを隣接、またはその場で完結できるので、大幅な時短につながります。

こちらの事例:子育て&家事ラクを追求したお家
さらに、脱衣室や浴室とも近接していれば、「脱ぐ・回収する」もまとめて行えるため、とても便利です。
外出・帰宅動線をラクにする間取り
・玄関~シューズクローク
玄関からの動線を意識した間取りは、外出や帰宅時の動作がスムーズになるのが魅力。
小さなお子さんがいる家庭や、忙しい共働き世帯に人気があります。

こちらの事例:家事ラク動線でゆったりとくつろげるお家
傘などの雨具やアウトドア用品、DIY用工具、子どもの外遊びグッズ、ベビーカーの置き場所になるなど、玄関には意外と収納ペースが求められるもの。
しかし、シューズクロークがあれば、片付けも簡単にでき、玄関が散らかりにくくなります。
さらに、上着がかけられるスペースがあれば、花粉や砂などの汚れを室内に持ち込まずに済みます。
・玄関~パントリー

こちらの事例:落ち着きのあるシックな家
玄関からパントリーにつながる間取りは、買い物後の荷物を最短距離で収納できるのがメリット。
重い飲料水やお米も少ない負担で持ち運べることができ、週末にまとめ買いする家庭にもおすすめです。
・玄関~洗面・ランドリールーム
最近は脱衣所と洗面を分けて、独立洗面台を廊下の一角に設ける家庭も増えています。
こうすることで、脱衣所をランドリールームとして広く使えるだけでなく、たとえ家族の朝の出勤・登園準備が重なっても、洗面台を気兼ねなく使うことができます。

こちらの事例:回遊できる家事ラク動線の大人ナチュラルな平屋
また、独立洗面台やランドリールームを玄関のすぐ近くに配置すれば、帰宅後の手洗い、着替え、洗濯までをスムーズにこなせます。
家事と育児が同時にできる間取り
・横並びのキッチン・ダイニング
キッチンとダイニングを一直線上に配置した間取りは、料理の配膳・片付け時の動線を最小限にできます。

こちらの事例:広々とした間取りを高級感のある雰囲気でまとめたお家
それだけでなく、キッチンに立ちながらダイニングにいる子どもの様子が良く見えるといったメリットも。
例えば、小さなお子さんの食事を見守りながら料理や洗い物が可能になり、何かあってもすぐに対応できるので安心です。
最近は子ども部屋に学習机を設けずに、リビングやダイニングで宿題をする家庭が多い傾向も。
勉強をする子どもを気にかけながら家事ができるため、家事と育児との両立がしやすくなります。
・畳コーナー
畳コーナーは、リビングの一部部分を床上げし、畳を敷いた部屋を指すことが多いです。

こちらの事例:家事に集中しやすい半独立キッチン
あえて扉や壁で仕切らずに、リビングの一角に設けることで、家事をしながらでも目が届きやすく、子育て世帯に人気の間取りです。
床に寝転んで過ごせるので、おむつ替えやお昼寝に最適であり、またリビングを散らかさずにおもちゃを広げて遊べます。
さらに収納スペースもあれば、お片付けの練習にもなります。
注文住宅のコストを抑えるコツ

「家事効率を優先した間取りの家を建てたいけれど、予算オーバーは避けたい」。そんな人も多いはず。ここでは、コストを抑えつつ、無理なく理想の住まいを実現するコツをご紹介します。
優先順位を明確にする
注文住宅は自由な選択が可能だからこそ、何を重視するかをはっきりさせておくことが大切です。
具体的には、「絶対に必要なこと」と「できれば取り入れたいこと」を明確にすると良いでしょう。
例えば、「料理と洗濯を同時進行できる間取り」を最優先にしたいなら、キッチンとランドリールームを中心に間取りを考えていき、あとから追加・改善できるものは、予算次第で検討するのがおすすめです。
また、ハウスメーカーとの打ち合わせ時にしっかりと要望を伝えておくと、予算内での提案をしてもらいやすくなります。
無駄なスペースを抑えて床面積をコンパクトに
注文住宅でコストを抑えるには、床面積(家の広さ)をできるだけコンパクトにすることが大きなポイントです。
そのために重要なのが、動線をいかに短くするかということ。LDKや水回りなどをできるだけ集約することで、無駄なスペースを抑えられます。
また、一つの空間に複数の用途を兼用するスタイルも効果的です。ランドリールーム内に収納を設ける、リビングにキッズスペース(畳コーナーやスタディースペース)を設けるなど、いくつかの用途を兼用することで、限られたスペースでも有効に使えます。
あえて「壁」や「建具」を減らす

こちらの事例:ナチュラルスタイルのロフト付き平屋
家づくりでは、「部屋を仕切る=壁やドアを設ける」と考えがちですが、あえて壁や建具を減らすことで、コストを抑える方法もあります。
例えば、収納の扉を最低限にとどめ、「オープン収納」や「カーテンやロールスクリーンで仕切る」のも一つです。
特に、ファミリークローゼットやパントリーは、来客から見えない場所であれば、扉を付けないという選択もあります。
ただし、プライバシーや匂いが気になる場合は建具で仕切る必要があります。
無理のない程度で取り入れられるところを検討してみるようにしましょう。
まとめ
今回の記事では、「予算を抑えつつ、家事効率の良い家を建てたい人」に向けて、間取りのポイントや、注文住宅でもコストを抑えるための工夫について解説しました。
ワンフロアで暮らせる平屋は、子育て世帯にとって理想的な間取りの一つです。
無駄を省いた設計や、一つの空間に複数の用途を持たせるなどの工夫により、限られた広さでも効率よく家事をこなすことができ、結果的に費用を抑えることにもつながります。
また、家族と同じ空間で過ごす時間が増えることで、家事と育児の両立もしやすくなり、子育て世帯が快適に暮らせる住まいとなります。
とはいえ、実際に新築の家を建てるとなれば、不安も多いものです。
「どのような暮らしをしたいか」をしっかりとイメージし、信頼できる住宅会社に相談することが大切です。
グッドリビングは「いい家を、より安く」をコンセプトに、コストパフォーマンスに優れた高品質な住まいを提供しています。
それぞれのライフスタイルに合った間取りを、無理のない予算でご提案しております。
イベント情報や見学会の予約、家づくりの相談会も受け付けておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
▼無料相談・モデルハウスの予約・資料請求などはこちらから▼

監修者情報
グッドリビング広報部

累計15000棟以上の実績があるグッドリビングが、WEBサイト上の情報をまとめただけの簡易的な記事でなく、実際のお客様とのコミュニケーションの中である悩みや疑問をテーマにしています。真剣に新築注文住宅を検討している読者に役立つ、価値ある中身の濃い情報をお届けしています。