グッドリビング株式会社

お問い合わせ・資料請求
イベント
見学会
来場予約 資料請求

COLUMN コラム

頭金なしの住宅ローンは損?得?後悔しないために知っておきたいメリット・デメリットとは

最近では、頭金ゼロでもマイホームを購入する人が増えてきました。

しかし、頭金を用意しなくてもマイホームが手に入る時代とはいえ、将来的な返済負担やリスクを不安に感じている方も多いのではないでしょうか?

今回は、頭金なしの住宅ローンにおけるメリットとデメリットを整理しながら、ローンを組む際の注意点をお伝えします。

実際のシミュレーションも交えながら解説しますので、住宅ローンの頭金について悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

頭金なしで住宅ローンは組めるの?

頭金なしでも住宅ローンは利用可能です。一定の条件を満たせば金融機関による審査を通過するケースも多く、実際に利用している人も少なくありません。ここでは、住宅ローンの「頭金」について詳しく解説します。

そもそも「頭金なし」とはどんな状態?

「頭金なし」とは、住宅の購入に際して自己資金を一切用意せず、物件価格の全額を住宅ローンで借り入れる状態を指します。

通常、住宅ローンは物件価格の80〜90%までを借入上限とされている場合が多いですが、金融機関によっては100%融資…つまりフルローンに対応しているケースもあります。

また、諸費用やリフォーム代なども含めて借り入れる場合は「オーバーローン」と呼ばれます。

どれくらいの人が頭金なしでローンを組んでいる?

住宅購入において頭金なしでローンを組む人は、意外と少数派ではありません。

住宅金融支援機構のフラット35利用者調査によれば、注文住宅の購入者のうち約14%が頭金なしでローンを組んでいます。

住宅の種類頭金なしの割合
注文住宅約14%
建売住宅約28%
中古戸建約34%
中古マンション約39%
参考:住宅金融支援機構「2023年度フラット35利用者調査」より試算

建売住宅や中古住宅では頭金なしの傾向は強く、若年層や初めて住宅を購入する層に特に多いです。

近年は頭金を貯めるよりも早く購入に踏み切り、家賃の支払いを抑えたり、住宅ローン控除を早期に活用するなどの経済的メリットを優先する傾向があると言えるでしょう。

頭金の金額目安は?

一般的に、住宅の頭金は物件価格の10〜20%程度が目安とされています。

たとえば、3,000万円の住宅を購入するなら300〜600万円程度の頭金が理想です。

ただし、頭金を多く用意できれば借入金を減らす安心材料にはなりますが、無理に貯金を削ってしまうと生活資金が足りなくなる可能性もあるので注意しましょう。

フルローン・オーバーローンの違いと仕組み

フルローンとは、住宅の購入価格全額を住宅ローンで借り入れることを指します。

頭金なし=フルローンと言えるでしょう。

また、オーバーローンとは物件価格に加えて諸費用やリフォーム費なども含めて借り入れるケースのことです。

自己資金を全く用意できない場合でもローンを組めるので住宅購入のハードルは下がりますが、借入額が増えることで返済負担は重くなります。

頭金なしで住宅ローンを組むメリットとは?

頭金なしの状態が本当に得になることがあるのでしょうか?ここでは、頭金なしで住宅ローンを組むメリットを解説します。

手元資金を別用途に使える

頭金なしで住宅ローンを組む最大のメリットは、手元に資金を残せるところです。

たとえば、子どもの教育・引っ越し・新居の家具家電の購入などのライフイベントや、病気などで急にお金が必要になることもあります。

特に、出産や進学など近い将来にまとまった出費が必要な家庭にとって、現金を温存できるのは大きな安心材料となるでしょう。

早い段階で住宅を購入できる

頭金を数百万円単位で貯めるには年単位の時間がかかるケースが多く、物価や金利の変動、ライフスタイルの変化によっては「時間が経つほど不利」になることもあります。

特に住宅価格や金利が上昇傾向にある近年では、今すぐ購入した方が将来のコストが抑えられる可能性も。

また、子育てや通勤の都合で、すぐにマイホームを持ちたいというニーズにも柔軟に合わせやすいでしょう。

住宅ローン控除の恩恵が大きくなる可能性がある

頭金なしで住宅ローンの借入額が大きくなると、住宅ローン控除による節税効果も高くなる可能性があります。

住宅ローン控除は、年末のローン残高に対して一定割合が所得税などから控除される仕組みのため、ローン残高が多いほど控除額も増えることになります。

特に初年度から数年間は、手元資金を残しながら実質的な支払い負担を軽減できるという住宅ローン控除の恩恵を感じやすいでしょう。

頭金なしで住宅ローンを組むデメリットとは?

頭金がない状態の住宅ローンにはメリットもありますが、一方で月々の返済や審査の難しさ、金利の高さなど、思わぬ負担が生じる可能性があります。購入後に後悔しないために、デメリットについても正しく理解しておきましょう。

月々や総返済額が高くなる

頭金を入れないなら、仮に3,000万円の家を購入した場合、全額をローンで返すことになります。

借入金が大きければ支払う利息も増えるため、最終的な返済総額が多くなってしまいます。

返済期間が長くなれば、将来の教育費や老後資金に影響を及ぼす可能性もあるでしょう。

審査が厳しくなる可能性がある

頭金を用意せずに住宅を購入しようとすると、金融機関からの審査はより慎重になります。

自己資金がない=貯蓄が少ないという印象を受けるからです。

場合によっては希望の借入額に届かない、あるいは審査そのものに通らないことも。

頭金なしで住宅ローンを組むなら、収入・勤務年数・他のローンの有無など自身で細かくチェックしておく必要があるでしょう。

金利が高く設定されることがある

住宅ローンでは、借入額が多くなるほど金融機関のリスクも高くなるため、金利を高めに設定されることがあります。

頭金を2割入れた場合と比べて、0.2%前後金利が上がるケースも。

数字としてはわずかな差ですが、返済期間の長い住宅ローンでは、金利の差が最終的な総返済額に大きく響いてくるでしょう。

資産価値の下落による担保割れリスクが増える

購入した住宅の価値は、時間の経過とともに下がるのが一般的です。

特に新築住宅は、引き渡し直後に一気に2~3割ほど価値が下がることも。

頭金なしで家を買ってしまうと、家の価値よりもローン残高の方が多い「担保割れ」の状態になりやすいと言えます。

担保割れの状態で家を売ることになれば、ローンが完済できず、返済だけが残ることになるでしょう。

頭金「あり」と「なし」どっちが得?実際の金額を比較シミュレーション

住宅ローンの頭金の有無によって、月々の返済額や総支払額にどれほど違いが出るのかを、具体的な数字で比較してみましょう。

「頭金300万」と「フルローン」の場合

例えば、3,000万円の住宅を金利1.5%、返済期間35年のローンで購入するケースを想定します。

頭金を300万円用意して借入額を抑えた場合と、フルローンで全額を借りた場合で、月々の支払額と総返済額にはどのくらい差が出るのでしょうか。

以下の表に試算してみました。

頭金300万円フルローン(頭金なし)
借入額2,700万円3,000万円
月々の返済額(概算)約82,670円約91,855円
総返済額(利息込み)約3,472万円約3,858万円
総返済差額+約386万円

頭金を入れた場合、月々の負担が軽くなり、最終的な総支払額も数百万円単位で少なくなります。

一方、フルローンだと手元資金は温存できますが、その分利息の負担が大きくなることがわかるでしょう。

「フルローン」と「5年後に頭金300万」の場合

ここでは、今は頭金が用意できないけれど、5年後に300万円貯めて購入する場合と、今すぐフルローンで購入する場合を比較してみましょう。

5年間の家賃を支払う前提で、同様に金利1.5%・35年ローンの条件で以下の表に試算してみました。

今フルローン5年後に頭金300万円
借入額3,000万円2,700万円
月々の返済額(概算)約91,855円約82,670円
総返済額(利息込み)約3,858万円約3,472万円
5年間の家賃(仮に8万円/月)約480万円
実質的な差額+約94万円負担

5年後に頭金を用意した方がローン条件は良くなりますが、その間の家賃支出が大きな負担になります。

金利が上がるリスクもあるため、「今すぐ買うべきか待つべきか」は、住まいへの考え方やライフプラン次第と言えるでしょう。

頭金なし住宅ローンに向いている人・向かない人

頭金なしで住宅ローンを組むことにはメリットもありますが、誰にでも適しているわけではありません。ここでは、どんな人に向いていて、どんな人には不向きなのかを具体的に見ていきましょう。

向いている人の特徴

頭金なしで住宅ローンを組むのに向いているのは次のような人です。

  • 若くて貯蓄よりも今の生活資金を重視したい人
  • 投資や事業など他の用途で資金を確保しておきたい人
  • 将来的な収入増がある程度見込める人
  • 家賃を払い続けるよりも早くマイホームを持ちたい人

頭金なしで住宅ローンを組むのに向いているのは「今すぐ家が必要だが、手元資金は温存したい」というライフスタイルの人です。

家賃の支出が大きく、早く持ち家に切り替えたいという人には特に良い選択肢の1つでしょう。

また、若いうちは貯蓄よりも流動性のある資金を優先したい場合にも。

ただし、金利負担が大きくなる可能性もあるため、収入の安定性や将来のキャリアについても見越しておく必要があるでしょう。

向かない人の特徴

頭金なしで住宅ローンを組むのに向かないのが次のような人です。

  • 収入が不安定で将来の見通しが立ちにくい人
  • 長期的に無理のない返済を重視したい人
  • 貯金を活かして利息を抑えたいと考える堅実派の人

頭金なしの住宅ローンは「無理なく返していきたい」と考える人にはあまり向いていません。

特に、収入に波があるフリーランスや自営業の方は、審査が厳しくなる上に返済が生活に重くのしかかる可能性があります。

また、将来の金利上昇に対して備えたいなら、できるだけ借入額を減らす工夫が必要です。

資金に余裕がある場合は、頭金を入れて金利を抑えた方が安心して長期返済ができる状態を作れるでしょう。

頭金なしの住宅ローンを後悔しないためのポイントとは?

頭金なしで住宅ローンを組むこと自体は悪いことではありませんが、あとから「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないためには、事前の準備が欠かせません。ここでは、頭金なしで住宅ローンを組む際に注意するポイントをご紹介します。

年収に対する適正な借入額を把握する

金融機関が「貸してくれる金額」と「実際に無理なく返せる金額」には差があるため、まずは収入に対する適正な借入額を知ることがとても大切です。

目安とされるのは年収の25%以内の年間返済額。

金融機関では借入上限を30%~35%としている場合が多いですが、生活に余裕を持たせるなら25%以内が安心です。

金利1.5%・35年返済を想定して、年収別に適正な借入額の目安を試算してみました。

年収月々の返済目安(負担率25%)年間返済額適正な借入額(概算)
400万円約83,000円約100万円約2,400万円
500万円約104,000円約125万円約3,000万円
600万円約125,000円約150万円約3,600万円
700万円約145,000円約175万円約4,200万円
800万円約166,000円約200万円約4,800万円

たとえ金融機関が3,000万円貸してくれるとしても、年収400万円の方にとっては少し背伸びした金額になるかもしれません。

将来の出費や不測の事態にも備えるなら「ちょっと物足りないかも」と感じるくらいの借入額で収めておくと、長い目で見た時に安心につながります。

無理のない範囲で自分たちらしい返済プランを立てましょう。

将来のライフプランを見据えた計画を立てる

今の収支だけで住宅ローンを組んでしまうと、数年後に思わぬ負担になることも。

子どもの進学や転職、親の介護など、人生には予測できないイベントがいくつも待ち受けています。

生活の変化に備えて、今後10年・20年先までのライフプランをざっくりと描いておくと考えやすいです。

「子どもが生まれる予定は?」「教育費はいくらかかりそう?」「夫婦どちらかが時短勤務になる可能性は?」といった問いを自分たちに投げかけてみましょう。

住宅ローン以外の出費にも備えておく

固定資産税・火災保険・家の修繕費など、マイホームは購入した後にもお金がかかります。

築10年を過ぎたころから外壁や屋根の修繕、給湯器の交換などが必要になるケースも多いです。

住宅ローン以外の出費に備えるためにも、毎月少しずつ住まいへの積立をしておきましょう。

想定される出費金額目安(年間)
固定資産税10〜20万円程度
修繕・維持費年平均10万円以上
火災・地震保険5〜10万円程度

頭金を入れなかった分、貯蓄に回せるお金をきちんとキープしておくことが重要です。

まとめ|住宅ローンのことならグッドリビングにご相談ください!

今回は、頭金なしで住宅ローンを組むメリット・デメリットや注意点を解説しました。

頭金なしの住宅ローンは、資金に余裕がない方にとって選択肢の1つです。

ただし、利息負担や月々の返済額が増えるなどのデメリットを理解し、自身の年収に合った借入額と、将来の家計の見通しを持つことが大切です。

頭金の有無にかかわらず、長期的に無理のない返済プランを立てましょう。

これから住宅購入を考えている方は、まず家計の再計算から始めて、自分たちにとってのちょうどよい家の買い方を考えてみてはいかがでしょうか。

当グッドリビングでも、住宅ローンに関する無料相談を受け付けています。

「住宅ローンと家計のバランスが分からない方」「住宅ローンが組めるか不安な方」など、住宅ローンに何らかの不安を抱えている方はぜひご相談ください!

下記ホームページより、ご連絡をお待ちしております。

▼ホームページはこちら▼

監修者情報

グッドリビング広報部

累計15000棟以上の実績があるグッドリビングが、WEBサイト上の情報をまとめただけの簡易的な記事でなく、実際のお客様とのコミュニケーションの中である悩みや疑問をテーマにしています。真剣に新築注文住宅を検討している読者に役立つ、価値ある中身の濃い情報をお届けしています。

詳しいプロフィールはこちら >

一覧に戻る
PAGE TOP