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2020.10.30

SDGs (持続可能な開発目標) - vol.9

 

SDGs|目標12 つくる責任つかう責任|ポイントとなる天然資源の現状とは

この目標12は、「持続可能な生産消費形態を確保する」のテーマのもと、11個のターゲットから構成されています。

 

なぜ、目標12が必要なのか?

それは、遠い未来の話ではなく、今から30年足らずで地球の人口は現在の74億人から30%以上増加した96億人にも達するとみられており、地球と同じ惑星をほぼ3つしなければ今と同じライフサイクルを送ることは困難であると言われているからです。

「持続可能な生産消費形態を確保する」のテーマのなかで、キーワードとなるのが「持続可能な消費と生産」です。

持続可能な消費と生産とは、「資源効率と省エネの促進、持続可能なインフラの整備、そして、基本的サービスと、環境に優しく働きがいのある人間らしい仕事の提供、すべての人々の生活の質的改善」を意味します。

持続可能な消費と生産では、「より少ないものでより多く、よりよく」を目指しています。この目標は、資源の使いすぎや有害物質の廃棄などによって地球環境を破壊することなく、人にも自然にもやさしい経済活動を進めるために、望ましい消費や生産のあり方を追求する取り組みです。

食料、エネルギー、色々な分野での「つくる責任つかう責任」の解決が必要ですが、今回はまずこの地球の限られた天然資源から目標12「つくる責任つかう責任」を考えていきます。

 

目標12 ターゲット12.3 

2030年までに天然資源の持続可能な管理及び効率的な利用を達成する。

 

私たちの生活は多くの「もの」に支えられています。それは日常的に使用するものから、時々しか使わないものまで様々ではありますが、どれも多種多様な原料を用いて作られています。
それらを作り使用するということは、消費されることで破棄されるものも出てきます。
適切に生産され、消費者の元に届き、十分に使用されたのであれば、それは資源を有効に活用できたと見ることもできます。しかし、生産工程において商品にならないため廃棄物となるものや、消費者が十分に使用しないまま廃棄してしまい、有効に利用できていないことも少なくありません。このまま大量の資源を浪費し続ければ、いつかは枯渇し、今のようにものを作り、使用することができなくなる可能性があります。

この「ものづくり」においてのつくる責任やつかう責任は、産業界のみならず、消費者、政治、メディア、地域の共同体などが一丸となって取り組むべき問題であり、それは先進国だけでなく開発途上国も含め、世界で取り組むべき問題です。

そのため国連ではSDGsの目標として設定し、より少ない資源で、良質かつ多くのものを得られるような生産と消費の形態を作り上げることを目指しています。

 

私たちの生活のあらゆるものに天然資源が使われています。その資源は目に見えるもの、目に見えないものを含め、多種多様な資源による恩恵を受けていますが、その天然資源が私たちの営みによって失われつつあります。

天然資源とは自然資源とも呼ばれており、自然の中に存在する物質や物質を生成する素となる環境の働きを言います。土地や水、鉱物などを無生物資源、森林や野生鳥獣、魚などを生物資源として分けています。
また、それらは存在する場所によって地下資源、地上資源、水産資源と分けられ、用途によって食料資源、原料資源などにも分類されます。

天然資源は私たちの生活を支えると共に、私たちの周りに存在するものばかりです。
手元に届くときには加工されているものも多いですが、どれもがこの自然の中で育ち、日常生活の中で使用されます。しかしその資源ができあがるまでには多くの時間を使うため、生産が追いつかないほど大量に消費すれば、いずれは枯渇します。

水資源や土壌資源、森林資源は生態系にも直結するため、私たち人間だけでなく、そこに住むすべての生き物に影響を与えます。
それは食料となる野生鳥獣や魚などの食料資源にも悪影響を与え、私たちはどちらも得られなくなる可能性が出てきます。

そうならないためには、有限である天然資源を利用していることを自覚し、無駄遣いや廃棄をできるだけ抑え、リユースやリサイクルなどを行い、効率的に資源を利用できるよう心掛けることが必要となります。

 

 

SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」では、世界各国や政府などが天然資源を守る取り組みを行っていますが、一人ひとりが行動することでも、より良い環境を作ることが可能になります。

私たちの消費パターンが変われば、生産者側の生産パターンも変えることができます。
そして私たちが環境に配慮した製品を使うようになれば、生産者側も環境に配慮した製品を生産するようになるのです。身近なところから始めても大きな影響を与えることができます。私たちもできることから始めてみましょう。

次回は、私たちにより身近な食料のつくる責任 つかう責任」から、食品ロスについてご紹介いたします。

 

参考:gooddoマガジン「SDGs」

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