COLUMN コラム
「30坪の平屋住宅で、快適かつ機能的な暮らしを実現したい」と考えている方は多いのではないでしょうか。
限られた面積のなかで、暮らしやすくおしゃれな住まいを実現するためには、間取りの工夫が必要です。
しかし、限られた面積でもできるだけ家族の理想を叶えたいという方がほとんどでしょう。
この記事では、30坪の平屋住宅における間取り成功例5つと間取りづくりのポイントをご紹介します。
具体的な事例を通して、理想の住まいづくりの参考にしてみてください。
平屋が人気の理由とは?

近年、平屋住宅の人気が高まっています。平屋には、暮らしやすさや耐震性、メンテナンスのしやすさなどさまざまなメリットがありますが、一方で、土地やコスト面での注意も必要です。ここでは、平屋のメリットとデメリットについて解説します。
平屋のメリット
平屋には、生活動線の効率性や家族との距離感の心地よさ、維持管理の手軽さ、地震への強さなど、多くのメリットがあります。特に高齢者や子育て世帯に人気です。
ワンフロアで生活が完結する
平屋住宅の最大の魅力は、すべての生活空間がワンフロアに収まるところです。
階段の上り下りが不要なため、高齢者や小さなお子様がいる家庭でも安心して暮らせます。また、掃除や洗濯、買い物の収納といった日常の家事もスムーズに行えるため、生活全体の動線が効率的。
階段がない分、空間や動線に無駄が生まれにくくなります。
長期的な住み心地や利便性を重視するなら、ワンフロアで完結する間取りは大きなメリットといえるでしょう。
家族と程よい距離で生活できる
平屋では家族が同じフロアで生活するため、自然と顔を合わせる機会が増えます。
特に小さなお子様がいる家庭では、親の目が届きやすく安心感があるでしょう。
音や距離による「孤立感」が生まれにくいため、世代を問わず住みやすい間取りが実現できます。
将来的に介護が必要となった場合にもサポートがしやすく、快適に暮らせる住まいです。
メンテナンス費用を抑えられる
平屋住宅は構造がシンプルな分、メンテナンスのしやすさにも優れています。
屋根や外壁の点検・修理を行う際には足場を組む必要がないケースが多く、工事費用を抑えられる可能性があります。
また、将来的なリフォームの自由度も高く、ライフスタイルの変化に応じて間取りの変更や増改築もしやすいのもメリット。
長く快適に住み続けるうえで、維持費が抑えられるのは経済的に大きな魅力です。
耐震性が高い
建物が高くなるほど地震の影響を受けやすくなりますが、平屋は重心が低いためエネルギーを分散しやすいのが特徴です。
また、柱や壁の配置が安定しているため、構造的にも耐震性を高めやすいといえます。
地震が多く、災害に備える意識が高まっている昨今において、耐震性能は住宅選びの重要な要素の1つでしょう。
平屋のデメリット
平屋には多くの魅力がありますが、土地の広さや建築費、プライバシー・採光などで工夫が必要になることもあります。事前にデメリットを知った上で平屋を検討しましょう。
広めの敷地が必要になる
平屋はワンフロアで全ての居住スペースを確保する必要があるため、同じ延床面積の二階建て住宅に比べて広い敷地が必要になります。
30坪の建物を建てる場合でも、建ぺい率や隣地との距離、駐車スペースなどを考慮すると50〜60坪以上の敷地が求められることも。
都市部など地価が高い地域では、広い土地の確保が難しく、費用面の負担も大きい可能性があります。
土地の形状や周囲の環境も設計に影響するため、土地選びの段階からしっかりと検討する必要があるでしょう。
建築費用がかかりやすい
同じ床面積であっても、平屋は二階建てよりも基礎や屋根の面積が広くなるため、建築コストが高くなる傾向があります。
また、使用する材料が増えるケースもあり、トータルで見た場合に割高になることも珍しくありません。
ただし、階段や廊下などのスペースが不要となるため、設計次第ではコストを抑えることも。
初期費用だけでなく、将来のメンテナンス費用や光熱費も視野に入れたトータルコストで見てみましょう。
プライバシーや採光・風通しに工夫が必要になる
平屋は建物の高さが低いため、周囲に建物がある場合は採光や風通しに影響が出やすいといえます。
また、すべての居室が1階にあるため、通行人や隣家からの視線が気になるという声も。
プライバシー面や採光・風通しを確保するためには、間取りに工夫が必要です。
目隠しフェンスや植栽を設置する、窓の位置を高くするなどの設計も視野に入れておきましょう。
30坪の平屋はどれくらいの広さ?

30坪の平屋は、3〜4人家族が快適に暮らせる広さです。ここでは、30坪という広さについて詳しく解説します。
30坪の具体的な広さ
30坪は、平米で表すとおよそ99㎡、畳に換算すると約60畳ほどになります。
30坪の広さがあれば、3LDK〜4LDKの間取りをしっかり確保できるため、夫婦と子ども2人といった家族構成には十分対応できます。
間取りの配分は変わってきますが、いずれにしても「狭すぎず広すぎない」バランスの良さが魅力です。
コンパクトながらも快適に暮らせる住まいを目指す方にとって、非常に現実的な選択肢と言えるでしょう。
30坪の平屋を建てるのに必要な土地の広さ
30坪の平屋を建てるには、建物の面積だけでなく、建ぺい率や隣地との空きスペース、駐車場・庭スペースを考慮した土地の広さが必要です。
建ぺい率60%のエリアであれば、建物が建てられるのは土地全体の60%まで。
つまり、30坪の家を建てるには最低でも約50坪(約165㎡)の敷地が求められます。
さらに、駐車スペースや庭、外構スペースも考慮に入れるなら、55〜60坪ほどの敷地があると安心です。
30坪平屋の間取り成功例5選
実際に建てられた30坪前後の平屋住宅から、暮らしやすさとデザイン性を両立した5つの間取り事例をご紹介します。
①【32.48坪・4LDK】居住空間がゆったりと快適な間取り
この間取りの最大の特徴は、居住空間それぞれが広々としたゆとりある設計です。
LDKを中心に各部屋が配置され、空間にメリハリが生まれています。
4LDKという部屋数を確保しながらも閉塞感がなく、30坪を超える面積を有効活用。
来客対応やリモートワークにも対応可能な和室もあるので、住み手の多様なライフスタイルに柔軟に対応できるのもポイントです。
②【28.47坪・4LDK】家族の距離が近いコンパクトな間取り
28坪台というややコンパクトな敷地面積を最大限に活かした間取りプランです。
廊下を極力排除し、LDKを中心に各部屋を配置しているので、家族の動線が自然と交わるレイアウトになっています。
コンパクトながらも子どもの成長に合わせた柔軟な使い方ができるよう、収納付きの個室を4部屋しっかり確保。
狭さを感じさせない開放感と家族との一体感が共存した理想的な間取りです。
③【29.81坪・4LDK】将来の変化に対応できる間仕切り自在な間取り
将来のライフステージの変化を見据えた、柔軟性の高い間取りプランです。
子どもが小さいうちは続き間として広く使い、成長に応じて可動式の間仕切りで部屋を分けられる設計です。
LDK横に寝室を隣接しているので、高齢期にはバリアフリー化しやすい構造に変更するなど、長く暮らせる工夫もされています。
家族の将来を見据え、住まいを成長させていけるのが魅力です。
④【32.73坪・4LDK】生活感を隠せる収納充実な間取り
見た目のスッキリ感と暮らしやすさを両立した、収納力抜群の間取りプランです。
ウォークインクローゼットはもちろん、シューズクローク、パントリー、リビング収納など、用途別の収納が充実しており、生活動線上で自然に物が片付けられるよう工夫されています。
収納を適切に配置することで、LDKなどの居住空間に生活感が出にくく、いつでも片付いた空間を保ちやすくなっています。
特に整理整頓を重視する方や、なかなか家が片付かない方におすすめの間取りです。
⑤【32.23坪・4LDK】家族が集まるLDK中心の間取り
家族の団らんを大切にしたい方におすすめの、LDKを住まいの中心に据えた間取りプランです。
アイランドキッチンを中心にリビングとダイニングが緩やかにつながり、家族が自然とコミュニケーションを取りやすい空間をつくり出しています。
キッチンに立つとリビング全体が見渡せるため、家事をしながら子どもの様子を見守ることもできます。
各居室はLDKから直接アクセスできるよう配置され、無駄のない動線も魅力。
暮らしの中心がLDKという、現代的なライフスタイルにぴったりの間取りです。
30坪の平屋を建てる費用の目安

30坪の平屋を建てる場合、建築費用はおおよそ1,800万〜2,700万円ほどが目安です。
使用する素材や設備のグレード、施工業者やハウスメーカーによっても価格は変動しますが、坪単価で換算すると60万〜90万円前後が一般的です。
特に平屋は2階建てに比べて基礎や屋根の面積が広くなるため、同じ床面積でも費用が高くなる傾向があります。
また、建物本体の工事費以外にも、外構工事や地盤改良、各種手続きにかかる諸費用などがかかります。
以下は、30坪の平屋を建てる際のおおまかな費用内訳です。
費用項目 | 目安金額(30坪) |
建物本体価格 | 約1,800万〜2,400万円 |
諸費用(登記、保険など) | 約150万〜300万円 |
外構・付帯工事費 | 約100万〜200万円 |
合計目安 | 約2,050万〜2,900万円 |
費用の計画を立てる際には「本体価格」だけでなく、総額でいくらになるかを把握することが大切です。
見積もりなどは複数社に依頼し、内容を比較するのも方法の1つでしょう。
30坪の平屋を暮らしやすくする5つのポイント

限られた空間を最大限に活かすためには、暮らしやすさを意識した間取りの工夫が欠かせません。ここでは30坪の平屋を暮らしやすくする5つのポイントをご紹介します。
生活動線や家事動線を意識する
生活のしやすさは、動線設計に大きく左右されます。
生活動線とは、日常の行動に沿った移動経路のこと。
たとえば、玄関からリビング、水まわりへの流れがスムーズだとストレスがありません。
また、家事動線では「洗濯→干す→しまう」など一連の作業が最短距離で行えるとラクです。
スペースに限りがある間取りづくりでは、無駄な廊下を減らし、LDKや水まわりをまとめると効率が良くなります。
回遊動線を採り入れるなど、家事の時短にもつながる動線設計を意識しましょう。
収納スペースを多めに設置する
限られたスペースで間取りを作ることになると、コンパクトゆえに収納が不足することも多いです。
そのため、初期段階から収納計画をしっかり立てておきましょう。
玄関周りにはシューズクローク、寝室にはウォークインクローゼット、廊下やキッチン脇にはパントリーや、ランドリールーム横にはリネン庫などを設けておくと、日常的に使うモノの出し入れがスムーズに行えます。
収納を考えるときは「量」だけでなく「場所」と「使いやすさ」にも注目してみてください。
採光や風通しを工夫する
平屋は住まいが横に広がる作りのため、採光や風通しの工夫がとても重要です。
特に家の中央部では昼間でも暗くなりがちなので、天窓や高窓を活用した採光方法も効果的です。
また、中庭や吹き抜けを設けると、明るさと開放感を確保できるうえ、風の通り道も生まれます。
対角線上に窓を設けて空気の流れをつくる「パッシブデザイン」なども検討してみましょう。
プライバシーの確保を意識する
ワンフロアで空間がつながる平屋では、外からの視線や生活音などプライバシーの確保が課題になることも。
寝室や子ども部屋を道路や隣家側から離れた位置に配置したり、共有スペースとの間に廊下や収納を挟むといった、視線や音をやわらげる工夫を意識しましょう。
また、道路側の窓にはすりガラスや格子を用いたり、中庭を中心にL字型・コの字型に建物を囲むレイアウトも、外からの視線を遮りながら自然光を取り入れるのに効果的です。
外部からの視線には、植栽やフェンスも役立ちます。
プライバシーへ配慮して、家族が安心して過ごせる空間づくりをしましょう。
将来を見据えた間取りづくりを考える
今の暮らしにぴったりな間取りでも、将来的な家族構成やライフスタイルの変化には対応できないことも多いといえます。
そのため、間取りを考える際には将来を見据えた柔軟性のある設計をしておきましょう。
たとえば、老後のために段差のないバリアフリー設計を取り入れておくと、長く快適に暮らせます。
また、広い空間を必要に応じてパーテーションで分けられるようにしておくのもおすすめです。
使い方を限定しない多機能な空間や、将来的なリフォームを前提にした設計はライフステージの変化にも対応しやすいので検討してみてください。
まとめ
今回は、30坪の新築平屋の間取りについて解説しました。
平屋はワンフロアで完結する生活のしやすさや、家族との距離感の保ちやすさが魅力ですが、敷地条件や設計の工夫も欠かせません。
30坪で新築平屋を考えるなら、収納や採光、将来の変化に備えた設計も暮らしやすさを左右します。
家族のライフスタイルや価値観をしっかり整理した上で、理想の暮らしを実現できる間取りを具体的にイメージしてみてください。
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監修者情報
グッドリビング広報部

累計15000棟以上の実績があるグッドリビングが、WEBサイト上の情報をまとめただけの簡易的な記事でなく、実際のお客様とのコミュニケーションの中である悩みや疑問をテーマにしています。真剣に新築注文住宅を検討している読者に役立つ、価値ある中身の濃い情報をお届けしています。