COLUMN コラム
キッチンの収納を計画するなら、「生活感を隠しておしゃれに見せたい」「効率よく使いたい」とお考えの方も多いのではないでしょうか。
壁一面を収納スペースにあてた「背面収納」は、見た目もすっきりし、おしゃれですよね。
しかし、実際に住んでみると「使い勝手が良くない」「生活感が出てしまう」といった事例もあるようです。
そこで今回の記事では、キッチンの背面収納が後悔されやすい原因と、その対策について解説します。
またグッドリビングのおしゃれな実例もご紹介しますので、これから家づくりや収納計画を立てる人は参考にしてください。
キッチン背面収納の種類は?各タイプのおすすめな人

キッチンの背面には、市販されているカップボードを設置するほか、キッチンメーカーの据え付けカップボードや、工務店や家具店にオーダーして造作家具をつくる方法があります。
種類は大きく分けて、以下の3タイプです。
カウンタータイプ
キッチンの背面に収納付きのカウンターを設けたものです。
カウンター上部に棚を設置して、お気に入りの調味料や食器を飾るなど、インテリアの一部として楽しめます。
また、「さっと取り出し、しまえる」のも魅力のひとつ。
かごを利用して、ご自身が使いやすいレイアウトにできるのもメリットです。
扉を開ける手間がなく、おしゃれに「魅せる」収納を目指せます。
こんな人におすすめ:物を増やしたくないミニマリスト的な考え方の人 収納もインテリアとして楽しみたい人
トールタイプ
背面の壁一面を収納スペースにしたもので、天井から床まで余すことなく使えるのが特徴です。
収納力もさることながら、可動式の扉で「隠す」、メリハリのある使い方が可能。
急な来客時でも、引き戸をしめてさっと隠せるのが人気です。
こんな人におすすめ:すっきり見せたい人 ストック品など一か所にまとめて収納したい人 たくさん収納したい人
バランス型(カウンター+吊戸棚)タイプ
収納付きのカウンターと吊戸棚を設けたもの。
カップボードを組みあわせた「コの字型」もあります。
このタイプは、「収納力」と「インテリア性」のバランスが良いのが特徴です。
カウンター周りが充実しているので、少ない動線で作業しやすくなります。
こんな人におすすめ:おしゃれに見せながら収納力もほしい人 使い勝手の良い作業スペースを確保したい人
「失敗したかも」と後悔するキッチン背面収納の特徴は?

「おしゃれで効率的なキッチンにしたい」からキッチンの背面を収納にしたのに、「うまく使えていない」と感じる理由には、どのようなものがあるのでしょうか。ここではSNSなどで多くみられる「6つの原因」を解説します。
使い勝手が悪い
まず理由の一つとしてあげられるのが、「使い勝手の悪さ」です。
原因としては、
・収納量が足りない
・高い位置の収納が使えない、または取り出しにくい
・扉の開け閉めが面倒
・動線がスムーズではない
などがあげられます。
「収納量」や「動線」のプランニングがうまくいっていないと、使い勝手は悪くなります。
圧迫感がある
キッチンと収納との距離が近ければ、効率は良くなる一方で、圧迫感を感じることも。
とくに高さがあるものや、色の濃いものは注意が必要です。
その場合、アイランドキッチンや対面キッチンなど、極力キッチン側の壁をなくし、空間に抜け感を作るとよいでしょう。
また棚や吊戸棚の高さを誤ると、背の高い人は邪魔に感じることも。
キッチンの明るさが十分でない場合も、より暗く、狭く感じる原因となります。
収納の位置や明るさにも配慮しておきましょう。
生活感が出てしまう
収納のスペース不足や整理整頓がなされていないと、乱雑な印象を与えます。
また色やラベルのデザインが異なる調味料などが置かれていると、生活感が強調されてしまうことも。
その場合、入れ物に統一感のあるデザインを選ぶと、ある程度抑えられます。
窓がつけられない
キッチンに窓があると、自然光が入って明るくなるだけでなく、空気の入れ替えも簡単にできます。
しかし、収納の大きさやデザインによっては、「窓がつけられない」といった問題が生じることも。
収納を作るうえで、窓の位置に干渉しないかも考える必要があります。
地震が心配
「背の高い収納だと、地震のときに物が落ちてこないか心配」という不安の声もよく見聞きします。
強い揺れは、家具の転倒や収納物の落下のリスクが生じます。
また衝撃により扉が開いてしまい、中のものが飛び出してくる可能性も。
重いものや割れやすいものは、できるだけ上に置かないようにするなど対策が必要です。
無駄なスペースができる
収納計画がされていないと、使い勝手が悪いために、結局つかわないスペースができてしまうことも。
また収納する家電や収納BOXのサイズが合わず、デッドスペースが生じてしまう可能性もあります。
「あとから後悔したくない!」おさえておきたいポイント

せっかく家を建てるなら、後悔はしたくないもの。そこで背面収納での失敗を防ぐ、押さえておきたい「6つのコツ」を解説します。
①寸法をしっかり確認しておく
まずは収納場所と物の寸法をしっかり確認しておきましょう。
ここで注意したいのが「内寸・外寸を正確に測る」ということ。
- ・内寸:物の内側の寸法を指し、中身が入る空間の大きさを把握する
- ・外寸:物の外側の寸法を指し、物の大きさを示す
収納場所の「内寸」と収納したいものの「外寸」を把握することで、スペースを有効的に使えます。
誤差が生じないよう、わずかなでっぱりも見落とさないようにしましょう。
またよくあるのが、「引っ越しで家電を置いたら入らなかった」というもの。
一般的な棚の奥行きは45㎝が多いですが、電子レンジなど奥行きがあるものは場所が足りないこともあります。
こうした事態を避けるためにも、手持ちのものだけでなく今後購入予定の家電も、あらかじめサイズを測っておきましょう。
②収納したいものを把握しておく
収納したいものを整理しておくことも大切です。
種類・目的ごとに把握でき、必要な容量がみえてきます。
以下はその一例です。
何をどこに収納するのか、しっかりと検討しておきましょう
食材 | 冷蔵食材、冷凍食材、調味料、ストック、非常食 、飲料 など |
食器 | 普段使い用、来客用、イベント・パーティ用 、お弁当箱、水筒、保存容器 など |
調理器具 | 計量スプーン、計量カップ、ボウル、鍋、フライパン など |
日用品 | ラップ、アルミホイル、キッチンペーパー 、ごみ袋 など |
家電 | 炊飯器、電子レンジ、トースター 、電気ケトル など |
その他 | ゴミ箱 ウォーターサーバー 冷蔵庫 ロボット掃除機 モデムやルーター |
③動線を意識する
家の中での動線は、ご家族のライフスタイルによってもさまざま。
キッチンでの動作をシミュレーションしておくと、機能的で使いやすいプランニングができます。
ポイントは、「キッチンでの家事・生活のルーティンをイメージする」こと。
以下について考慮しながら、最適な動線になるようイメージしておくとよいでしょう。
- ・動線がスムーズか、またはクロスしないか
- ・使用頻度の高いものは、手の届く位置にあるか
- ・一目見てわかりやすい収納か
④コンセントの位置も確認
収納をオーダーする場合、見落とされがちなのがコンセントの位置や個数です。
カウンター上や壁付けの収納内に家電を置く場合は、間取りを決める段階で、一緒に決めておきましょう。
配線が雑然としていると、見栄えも悪く、生活感が出てしまいます。
コンセント不足にならないよう、余裕をもって配置しましょう。
⑤蒸気が出る家電は注意する
炊飯器や電気ケトル、材料を入れるだけで調理できるホットクックなどの家電は、使用中に蒸気が噴き出すため、上部へ逃す必要があります。
棚の劣化や湿気を防ぐため、オープンな場所に置きましょう。
前にスライドできる棚があれば、必要な時に引き出して使えます。
しかしトールタイプのように引き戸で収納を隠す場合は、使用している間、扉を閉められないというデメリットもあります。
その場合、置く位置を別にするか、最近では蒸気が出ない「蒸気レス」のものも市販されていますので、そちらを検討するとよいでしょう。
⑥スペースに余裕があるならパントリーと併用も
家の広さに余裕があるなら、パントリーと併用するのもおすすめ。
キッチンで使う食器や調理器具は背面収納に、ストック品や消耗品はパントリーにと使い分ければ、用途によって整理しやすくなります。
グッドリビングの事例

関東・東海圏を中心に展開しているグッドリビングの「TATTA!」は、フリーオーダーで一戸建てが建てられるのが魅力。
キッチンの収納も、お客様のご要望に合わせたプランが可能です。今回はこだわりとセンスが光る「TATTA!」の実例を3つご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
「魅せる収納」でお洒落なカフェのようなキッチンに

ナチュラルな雰囲気で、まるでカフェのようなこちらのキッチンは、収納付きのカウンターと棚を取り入れています。
扉はキッチンと合わせて木目を使い、あたたかみのある落ち着いた雰囲気に。
オープンな棚は、調味料など物の出し入れがスムーズにできるだけでなく、お気に入りの小物や観葉植物を飾って自分好みの空間をつくれます。
ペンダントライトやタイル調の壁との組み合わせも雰囲気に合っていて、とても素敵ですね。
家電も隠せてスッキリ!「見せない収納」でスタイリッシュなキッチンに

こちらは収納を引き戸で隠して、一瞬ですっきりとした見た目が作れるトールタイプの実例です。
白で統一され、無駄なものを限りなくなくしたキッチンは、スタイリッシュで洗練された印象をあたえます。
忙しい毎日で乱雑になりがちなキッチン周りが、さっと扉を閉められるだけで目立たなくなるのはうれしいですよね。
こちらの住まいは家電も隠して、さらに生活感を感じさせないこだわりも。
また収納が一か所にまとまっているので、作業効率もよく、料理や買い物後の片付けの短縮にもつながりそうです。
収納力と作業効率の良さを重視したキッチン

クールでインダストリアル的な雰囲気が引き立つこちらのキッチンは、食器棚とカウンターを組み合わせた「バランス型」タイプ。
「見せるもの」と「隠すもの」を使い分け、収納力と作業効率の良さを取り入れています。
足元にはゴミ箱、中央部(目線の先)には家電、頭上には食材のストックなど、動線をしっかり考慮して配置することで、無駄な動きを少なくし、作業域をコンパクトにできます。
通常、収納が天井まである場合、濃い色を多く使うと圧迫感を感じやすい点があります。
しかしこちらの実例では、前方にあるリビングの天井を高くして抜け感を作り、インテリアの雰囲気を崩さないまま、見事に開放的な空間になっています。
モデルハウスでイメージを膨らませて、理想の収納スペースにしよう

収納プランは、机上ではイメージがつかみにくいかもしれません。
そこでおすすめなのが、実際に工務店のモデルハウスやメーカーのショールームに行ってみること。
図面ではわかりにくかったサイズ感や、収納例、動線のシミュレーションなど、参考になるポイントがきっとみつかるはずですよ。
まとめ
「生活感を隠しておしゃれに見せたい」「効率よく使いたい」など、理想のキッチンを叶えるキーポイントでもある「背面収納」。
成功のカギは、事前にしっかりとした「収納計画」をたてることにあります。
おさえておきたいポイントとして、
①寸法をしっかり確認しておく
②収納したいものを把握しておく
③動線を意識する
④コンセントの位置も確認
⑤蒸気が出る家電は注意する
⑥スペースに余裕があるならパントリーと併用
について今回の記事では解説しました。
また実際にモデルハウスやショールームに足を運び、イメージを明確にしておきましょう。
しかし情報が錯そうする中、プランニングへの不安や、選択に迷いが出てくるかもしれません。
その場合は、信頼のおけるサポーターがいると安心です。
グッドリビングは15,000棟を超える住宅の施工実績のある会社です。
その経験値とプロの視点を活かして、ご家族の理想の暮らし方を丁寧にヒアリングし、ご満足していただける家づくりのお手伝いをしています。
それぞれのライフスタイルやご予算に合わせた商品プランのひとつである「TATTA!」は、新築の注文住宅を「ワンプライス」で建てられるのが特徴です。
キッチン選びから背面収納にいたるまで、幅広いご提案が可能です。
性能も高く、高気密・高断熱の耐震性住宅が建てられます。
モデルハウスでは、そんなグッドリビングの家を実際に体感していただけますので、ご希望の方はご予約にてお申込みくださいね。
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